夢見町の史
Let’s どんまい!
August 23
宇宙人の人が「どもどもども」とか言いながら、地球に来たときのことを考えてみた。
彼らの目的が、地球人との交流であると仮定してみる。
高度な文明の持ち主だから、彼らは紳士的な態度で、決して高圧的な態度は取らないであろう。
「いやいや、我々、ただの宇宙人ですからお構いなく」
なんてことを気さくに言うに違いない。
こっちとしては、構いたくってたまらないんだけど。
「ねえ、地球、発展してない? 大丈夫? まだ途上じゃね? 文明、安く貸そうか?」
フレンドリーを失敗して、逆にうさん臭くなってそう。
宇宙人、なんか不器用で可愛い。
「仲良くしましょうよ~! 侵略なんてしないから~! 頼むう! 営業が大変なの、解るでしょう?」
意外にも生活に困っていたようだ。
「ああそうかい! 頭でっかちは信用できないってか! それなら我々にだって考えがありますよ。こっちにはオメー、変な光が全てを焼き尽くすんだぜ? こんな綺麗な星に、そんな野蛮なことはしたくなかったんですけどねえ~」
ちっちゃいから迫力がない。
声がやたら高そう。
イメージとしては、人生相談の番組で主婦の人が音声を変えてるときと同じ声。
「ったくこの、原始人どもが! こんな星、植民地にしてやろうかァ!」
ちっちゃいから逆に可愛い。
もっとぴよぴよ怒ってほしい。
「すんません、言いすぎました。でもまあ、それぐらい我々、地球の皆さんを想っているってことですよ。だから、どうですかねえ? 文明」
取り繕ってる。
お前は恋人に文句言った後の彼氏か。
「古代人が描いた壁画に我々が? はて、なんのことやら」
とぼけ方が下手。
「とにかく、これからは文明ですよ。文明は凄い便利ですよ~。頭の部分痩せだけは無理でしたけどね! だって我々、脳がでかいもの。がっはっは!」
腕相撲とかで泣かせてやりたい。
「いやいや、そんな、とんでもないです。神様とでも呼んでください」
謙虚な姿勢で大きな態度。
「人の記憶を消す? え? インプラントってなんです? 覚えがないですなあ。それこそまさに、我々、記憶を消されたー、みたいなね!」
どこも上手くない。
なんか、がっかりだ。
「我々が所属するサークルですか? ミステリーサークルです」
だから上手くないんだってば。
ネタの使い回しだし。
「とにかくもう、我々のマイカーをUFOって呼ばないでいただきたい。なんか未確認飛行物体って呼び名は、我々をシカトしてる感じじゃないですか。なんで未確認なんだよ。確認しろよ」
変な本音を聞き出すことに成功。
ずっと気にしてたんだ?
あれってマイカーだったんだ?
ぷくく。
「だいたいオメーら地球人だって、我々の星から見たら宇宙人じゃん! それでなんで我々だけ宇宙人!? なにその自分からの目線!?」
器ちっちゃい。
でも結局は、宇宙人が来たら、頭よしよししたいなあ。
めさでした。
※宇宙人の皆さん、ごめんなさい。