夢見町の史
Let’s どんまい!
2008
June 06
June 06
その番組を見たのって、何年前になるのかな。
結構昔のことだなあ。
だから細かいところまでは覚えてないんだけど、ちょっといい話があってね。
彼は多分、アメリカ人なんだと思う。
白人で、ウエーブのかかった長髪でね、なかなかの男前だった。
ケニー・Gっていうんだけど、知ってる?
ケニーは世界的に有名なサックス奏者なんだ。
日本でも、ケニーに憧れる人は多いみたい。
俺が見た番組っていうのがね、街行く人に声をかけて、その通行人の夢を番組の総力を挙げて叶えてしまうっていう、素敵な企画だったわけ。
色んな人に夢を訊いて、誰の夢を叶えてあげるかを、スタジオで相談して決めていくんだ。
そんな中、とある女学生。
中学生なのか高校生なのかは忘れちゃったんだけどね。
番組スタッフは、とある制服姿の女の子に声をかけたんだ。
「あなたの夢を教えてください」
すると女の子はね、どこか照れながら、
「あたし、ケニーさんっていうサックス奏者の方を、すごく尊敬しているんです。いつか、ケニーさんと一緒に演奏してみたいです」
「演奏って、サックスの? 君もサックス吹けるの?」
「はい。あたしも吹奏楽部でサックスの練習してて、いや、下手なんですけど」
で、女の子は続けるんだ。
「その演奏を、天国にいるお父さんに聴いてほしいです」
けなげじゃね?
スタジオでは満場一致で、その娘さんの夢を叶えることに決まってたよ。
その子の夢が選ばれて、見てた俺も嬉しかったなあ。
ちなみにその女の子、妹さんもいてね。
姉妹でサックスの練習を始めるんだ。
ケニーと一緒に演奏するためにね。
番組スタッフは早速ケニーにアポ取って、姉妹のパスポートも用意して、共演の準備を進めていくんだ。
「ケニーさん側にアポを取ったところ、OKを貰いました」
「ホントですかー!」
「きゃー!」
2人とも、それはもう大喜びだよ。
そこでスタッフが「せっかくだから、お父さんの好きな曲を吹くってのはどう?」って提案すると、姉妹は恥ずかしそうに笑うんだ。
「お父さんが好きな曲、『矢切の渡し』なんです」
「ちょっとねー」
「ねー」
海外アーティストであるケニーに「矢切の渡し」はミスマッチだっていうことでね。
結局、共演する曲は、ケニーが作った曲ってことに決まるの。
それで2人とも、夜遅くまで猛練習するんだよ。
それで、とうとう当日。
姉妹は、たぶんアメリカかな?
ケニーの国まで飛ぶんだよ。
ケニーが待つホテルの一室で、2人は見るからに緊張しててさ。
自分たちがケニーを訪ねた理由を説明するんだ。
番組スタッフや通訳さんを交えてね。
「ケニーさんと一緒に演奏した曲を、天国のお父さんに聴いてもらいたいんです」
テレビだから、ケニーの言葉は吹き替えで、日本語になってたよ。
「君たちは素晴らしい! なんてお父さん想いなんだ。僕は感動したよ」
でもね、ケニーはそこで、残念そうな顔をするんだ。
「僕も、気持ちとしては君たちと一緒に演奏したい。でも僕は、レコード会社との契約があって、他者との共演は許されていないんだよ。本当にすまない」
事情が事情だけに、姉妹は残念そうに「そうなんですか」って言ってた。
ケニーは、日本の純粋な姉妹を傷つけたくなかったんだろうね。
「一緒に演奏はできないんだけど、せめて君たちが練習してきた曲を、僕にも聴かせてもらえるかい?」
そこで2人は、ケニーの前で、精一杯にサックスを吹くんだ。
緊張してて、所々間違えてしまうんだけど、それでも最後まで吹き続けた。
演奏が終わると、ケニーは手を叩いてくれるんだ。
「ブラボー! 最高だよ! 素晴らしい演奏だった!」
姉妹は、泣いちゃってたよ。
俺?
何を言ってるんだ。
号泣どころの騒ぎじゃねえよ、俺クラスになると。
でね、話はまだ終わりじゃないんだよ。
後日、今度はケニーから日本の姉妹に、要望があったんだ。
「先日は本当にありがとう。とても素晴らしい演奏だった。是非、あの子たちの演奏をもう1度聴かせてもらいたい」
2人はそれで、再びケニーの前に立つんだ。
やっぱり緊張しながら、前回と同じ曲を吹き始めるのね。
ケニーは微笑みながら、姉妹が一生懸命見つめている楽譜をね、2人の背後から覗き込んで、好ましそうに頷いているんだよ。
自分たちのすぐ後ろに、憧れのケニーが来たもんだから、2人の肩に力が入るのが解った。
ケニーは楽譜を覗き込んだまま、いつの間にか自分のサックスを持っていてね。
なんと彼は、姉妹と一緒に同じ曲を吹き始めたんだ。
レコード会社との契約をどうしたのかは解らないけど、とにかくケニーは共演してくれた。
お姉ちゃんも妹も、背後から聞こえるケニーの音色に気づいた途端、ぼろぼろと涙を流すんだ。
涙を流しながら、それでもサックスを吹き続けていてね。
3人で、同じ曲を吹き切ったんだよ。
演奏が終わると、ケニーは「ブラボー!」って笑顔で拍手をしてくれた。
「素晴らしい演奏だったよ! 本当に最高だった。天国にいる君たちのお父さんにも、きっと届いたよ! 実に気分がいい! こんなに気持ちがいいのは久しぶりだ! 本当にありがとう! 是非お礼をさせてください」
ケニーはサックスを胸元まで持ち上げてね、
「これは僕から、君たちのお父さんへのプレゼントだよ」
ケニーが再び、演奏を始めるんだ。
彼が吹いたのは、お父さんが大好きだった「矢切の渡し」
サックスから流れる演歌を聴きながら、姉妹は顔を上げられないぐらいに泣きじゃくっていたよ。
最近ふと、この話を思い出してね。
みんなにも聞いてほしくなったんだ。
たまにはいいでしょ?
ケニー最高じゃね?
結構昔のことだなあ。
だから細かいところまでは覚えてないんだけど、ちょっといい話があってね。
彼は多分、アメリカ人なんだと思う。
白人で、ウエーブのかかった長髪でね、なかなかの男前だった。
ケニー・Gっていうんだけど、知ってる?
ケニーは世界的に有名なサックス奏者なんだ。
日本でも、ケニーに憧れる人は多いみたい。
俺が見た番組っていうのがね、街行く人に声をかけて、その通行人の夢を番組の総力を挙げて叶えてしまうっていう、素敵な企画だったわけ。
色んな人に夢を訊いて、誰の夢を叶えてあげるかを、スタジオで相談して決めていくんだ。
そんな中、とある女学生。
中学生なのか高校生なのかは忘れちゃったんだけどね。
番組スタッフは、とある制服姿の女の子に声をかけたんだ。
「あなたの夢を教えてください」
すると女の子はね、どこか照れながら、
「あたし、ケニーさんっていうサックス奏者の方を、すごく尊敬しているんです。いつか、ケニーさんと一緒に演奏してみたいです」
「演奏って、サックスの? 君もサックス吹けるの?」
「はい。あたしも吹奏楽部でサックスの練習してて、いや、下手なんですけど」
で、女の子は続けるんだ。
「その演奏を、天国にいるお父さんに聴いてほしいです」
けなげじゃね?
スタジオでは満場一致で、その娘さんの夢を叶えることに決まってたよ。
その子の夢が選ばれて、見てた俺も嬉しかったなあ。
ちなみにその女の子、妹さんもいてね。
姉妹でサックスの練習を始めるんだ。
ケニーと一緒に演奏するためにね。
番組スタッフは早速ケニーにアポ取って、姉妹のパスポートも用意して、共演の準備を進めていくんだ。
「ケニーさん側にアポを取ったところ、OKを貰いました」
「ホントですかー!」
「きゃー!」
2人とも、それはもう大喜びだよ。
そこでスタッフが「せっかくだから、お父さんの好きな曲を吹くってのはどう?」って提案すると、姉妹は恥ずかしそうに笑うんだ。
「お父さんが好きな曲、『矢切の渡し』なんです」
「ちょっとねー」
「ねー」
海外アーティストであるケニーに「矢切の渡し」はミスマッチだっていうことでね。
結局、共演する曲は、ケニーが作った曲ってことに決まるの。
それで2人とも、夜遅くまで猛練習するんだよ。
それで、とうとう当日。
姉妹は、たぶんアメリカかな?
ケニーの国まで飛ぶんだよ。
ケニーが待つホテルの一室で、2人は見るからに緊張しててさ。
自分たちがケニーを訪ねた理由を説明するんだ。
番組スタッフや通訳さんを交えてね。
「ケニーさんと一緒に演奏した曲を、天国のお父さんに聴いてもらいたいんです」
テレビだから、ケニーの言葉は吹き替えで、日本語になってたよ。
「君たちは素晴らしい! なんてお父さん想いなんだ。僕は感動したよ」
でもね、ケニーはそこで、残念そうな顔をするんだ。
「僕も、気持ちとしては君たちと一緒に演奏したい。でも僕は、レコード会社との契約があって、他者との共演は許されていないんだよ。本当にすまない」
事情が事情だけに、姉妹は残念そうに「そうなんですか」って言ってた。
ケニーは、日本の純粋な姉妹を傷つけたくなかったんだろうね。
「一緒に演奏はできないんだけど、せめて君たちが練習してきた曲を、僕にも聴かせてもらえるかい?」
そこで2人は、ケニーの前で、精一杯にサックスを吹くんだ。
緊張してて、所々間違えてしまうんだけど、それでも最後まで吹き続けた。
演奏が終わると、ケニーは手を叩いてくれるんだ。
「ブラボー! 最高だよ! 素晴らしい演奏だった!」
姉妹は、泣いちゃってたよ。
俺?
何を言ってるんだ。
号泣どころの騒ぎじゃねえよ、俺クラスになると。
でね、話はまだ終わりじゃないんだよ。
後日、今度はケニーから日本の姉妹に、要望があったんだ。
「先日は本当にありがとう。とても素晴らしい演奏だった。是非、あの子たちの演奏をもう1度聴かせてもらいたい」
2人はそれで、再びケニーの前に立つんだ。
やっぱり緊張しながら、前回と同じ曲を吹き始めるのね。
ケニーは微笑みながら、姉妹が一生懸命見つめている楽譜をね、2人の背後から覗き込んで、好ましそうに頷いているんだよ。
自分たちのすぐ後ろに、憧れのケニーが来たもんだから、2人の肩に力が入るのが解った。
ケニーは楽譜を覗き込んだまま、いつの間にか自分のサックスを持っていてね。
なんと彼は、姉妹と一緒に同じ曲を吹き始めたんだ。
レコード会社との契約をどうしたのかは解らないけど、とにかくケニーは共演してくれた。
お姉ちゃんも妹も、背後から聞こえるケニーの音色に気づいた途端、ぼろぼろと涙を流すんだ。
涙を流しながら、それでもサックスを吹き続けていてね。
3人で、同じ曲を吹き切ったんだよ。
演奏が終わると、ケニーは「ブラボー!」って笑顔で拍手をしてくれた。
「素晴らしい演奏だったよ! 本当に最高だった。天国にいる君たちのお父さんにも、きっと届いたよ! 実に気分がいい! こんなに気持ちがいいのは久しぶりだ! 本当にありがとう! 是非お礼をさせてください」
ケニーはサックスを胸元まで持ち上げてね、
「これは僕から、君たちのお父さんへのプレゼントだよ」
ケニーが再び、演奏を始めるんだ。
彼が吹いたのは、お父さんが大好きだった「矢切の渡し」
サックスから流れる演歌を聴きながら、姉妹は顔を上げられないぐらいに泣きじゃくっていたよ。
最近ふと、この話を思い出してね。
みんなにも聞いてほしくなったんだ。
たまにはいいでしょ?
ケニー最高じゃね?
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「ちなみに」&「ハッピーバースデイ♪」
実はですね、ケニーって名前は俺のうろ覚えである可能性もあったんですよ。
実は彼、ケニーって名前じゃないのかも、って。
自分の記憶が信用できない感じなのでした。
なのでネットで確認をして、この記事を書いたんですよ。
結局、彼の名はケニー・Gで当ってました。
ちなみに、どうやってケニーの本名を検索したかというと、ヤフーで「サックス奏者 ギネス」っていうキーワードで探したんです。
ケニーは特殊な呼吸法で、なんと40分以上もの間、息を吐き続けるころができるんですって。
鼻から空気を吸いながら口から吐くのだそうで、それが出来るのは世界でケニーだけなんだそうです。
それでギネスにも載ってるって、どっかで聞いたのでした。
皆さんも、よかったら調べてみてちょ。
さて。
またしても遅れてしまいました。
本当にすみません!
例によって、お祝い申し上げますよー!
5/31 おこみさん、誕生日おめでとうございます!
6/1 テトママさん、誕生日おめでとうございます!
6/1 おっくんさん、誕生日おめでとうございます!
6/2 こちびさん、誕生日おめでとうございます!
6/2 こちびさんのお父様、誕生日おめでとうございます!
6/5 miumiuちゃん、おたんじょうび、おめでとう!
今までにない素敵な1年になりますように。
そして、その幸福が長く続きますように。
今年も楽しんでくださいね。
皆さん、誕生日、本当におめでとうございます!
実は彼、ケニーって名前じゃないのかも、って。
自分の記憶が信用できない感じなのでした。
なのでネットで確認をして、この記事を書いたんですよ。
結局、彼の名はケニー・Gで当ってました。
ちなみに、どうやってケニーの本名を検索したかというと、ヤフーで「サックス奏者 ギネス」っていうキーワードで探したんです。
ケニーは特殊な呼吸法で、なんと40分以上もの間、息を吐き続けるころができるんですって。
鼻から空気を吸いながら口から吐くのだそうで、それが出来るのは世界でケニーだけなんだそうです。
それでギネスにも載ってるって、どっかで聞いたのでした。
皆さんも、よかったら調べてみてちょ。
さて。
またしても遅れてしまいました。
本当にすみません!
例によって、お祝い申し上げますよー!
5/31 おこみさん、誕生日おめでとうございます!
6/1 テトママさん、誕生日おめでとうございます!
6/1 おっくんさん、誕生日おめでとうございます!
6/2 こちびさん、誕生日おめでとうございます!
6/2 こちびさんのお父様、誕生日おめでとうございます!
6/5 miumiuちゃん、おたんじょうび、おめでとう!
今までにない素敵な1年になりますように。
そして、その幸福が長く続きますように。
今年も楽しんでくださいね。
皆さん、誕生日、本当におめでとうございます!
無題
はじめまして、少し前からめささんのファンでした(ノω`*)
私もその番組を見ていて、めささんには負けますが号泣した記憶があります。
姉妹のお父さんへの想いにすごく感動しました。
思わず私も自分の父になにかしてあげたくなりました(*´ω`)
私もその番組を見ていて、めささんには負けますが号泣した記憶があります。
姉妹のお父さんへの想いにすごく感動しました。
思わず私も自分の父になにかしてあげたくなりました(*´ω`)
私も見ました!号泣でしたよ
はじめまして!めささん。
いつもめささんの日記を腹を抱えて笑ってます
電車の中で読めません・・・
すんごい爆笑しちゃって、白い目で見られました。しかも東横線内で
ケニーさんのやつ私も見てました
さんま玉緒の「あんたの夢かなえたろか」でしたよね
泣きました、ええそりゃあ号泣でしたよ
今も心に残っている企画でした
もう、涙線よわくてダメ!
いつもめささんの日記を腹を抱えて笑ってます
電車の中で読めません・・・
すんごい爆笑しちゃって、白い目で見られました。しかも東横線内で
ケニーさんのやつ私も見てました
さんま玉緒の「あんたの夢かなえたろか」でしたよね
泣きました、ええそりゃあ号泣でしたよ
今も心に残っている企画でした
もう、涙線よわくてダメ!
あいやあ!
華さん、景子さん、誤字のご指摘、大感謝です!
すちゃちゃっと直させていただきました。
面目ないです。
それと皆さん。
レスしてくださって、本当にありがとうございます。
やる気の元です。
大感謝!
お礼代わりに、今宵は知人から聞いたケニーの別エピソードを1つ。
ケニーはコンサートをやる毎に、いつもあるファンサービスを行っているんですって。
彼はサックスを吹きながら、なんと客席に降りて、歩き回るのだそうです。
憧れのアーティストが自分の近くを歩いてる!
と、ファンは大喜びだそうで。
そりゃそうですよね。
誰もがケニーをガン見です。
ケニーは演奏をしながら、お客さんたちに微笑みかけていました。
すると、どういったわけか、ケニーに顔を向けていないお客さんが1人だけいたんですって。
その少女は、すぐ横にいるケニーではなく、無人になっているステージに顔を向けたまま座っていたのだそうです。
普通は誰もがケニーに注目しますよね。
なんたって、お金を出してわざわざコンサート会場まで足を運んで、ケニーの曲を聴きに、ケニーを観に来たぐらい、ファンなわけですから。
でも何故か、その少女だけは誰もいないステージに顔を向けています。
ケニーは不思議に思い、演奏を続けつつもその少女に近づきました。
間近で少女を見て、ケニーは初めて彼女がこちらに目を向けない理由を知ります。
その少女は足元に、犬を従えていました。
盲導犬です。
女の子は、目が不自由だったのです。
そこでケニーが取った行動は、さて何だったでしょうか?
答えはですね、ケニーは少女の正面で立ち止まり、彼女の手をそっと取ると、自分のサックスのベルトに触れさせたのです。
演奏を再開すると、ベルトは音色の振動と、ケニーからのメッセージを少女に伝えました。
「僕は今、君の前でサックスを吹いていますよ」
うおおおお!
ケニーッ!
この今の書き込みにも誤字脱字があったらどうしましょ。
めさでした。
ああん、ケニーッ!
すちゃちゃっと直させていただきました。
面目ないです。
それと皆さん。
レスしてくださって、本当にありがとうございます。
やる気の元です。
大感謝!
お礼代わりに、今宵は知人から聞いたケニーの別エピソードを1つ。
ケニーはコンサートをやる毎に、いつもあるファンサービスを行っているんですって。
彼はサックスを吹きながら、なんと客席に降りて、歩き回るのだそうです。
憧れのアーティストが自分の近くを歩いてる!
と、ファンは大喜びだそうで。
そりゃそうですよね。
誰もがケニーをガン見です。
ケニーは演奏をしながら、お客さんたちに微笑みかけていました。
すると、どういったわけか、ケニーに顔を向けていないお客さんが1人だけいたんですって。
その少女は、すぐ横にいるケニーではなく、無人になっているステージに顔を向けたまま座っていたのだそうです。
普通は誰もがケニーに注目しますよね。
なんたって、お金を出してわざわざコンサート会場まで足を運んで、ケニーの曲を聴きに、ケニーを観に来たぐらい、ファンなわけですから。
でも何故か、その少女だけは誰もいないステージに顔を向けています。
ケニーは不思議に思い、演奏を続けつつもその少女に近づきました。
間近で少女を見て、ケニーは初めて彼女がこちらに目を向けない理由を知ります。
その少女は足元に、犬を従えていました。
盲導犬です。
女の子は、目が不自由だったのです。
そこでケニーが取った行動は、さて何だったでしょうか?
答えはですね、ケニーは少女の正面で立ち止まり、彼女の手をそっと取ると、自分のサックスのベルトに触れさせたのです。
演奏を再開すると、ベルトは音色の振動と、ケニーからのメッセージを少女に伝えました。
「僕は今、君の前でサックスを吹いていますよ」
うおおおお!
ケニーッ!
この今の書き込みにも誤字脱字があったらどうしましょ。
めさでした。
ああん、ケニーッ!