夢見町の史
Let’s どんまい!
2010
May 18
May 18
ついさっき、バス車内でのこと。
停車ボタンが押されていたので、とあるバス停で俺たちの乗ったバスが停まる。
ところが、誰もそこで降りようとはしない。
誰かボタンを押し間違えたんじゃろか?
そう思って周囲を見渡すと、青年が黙々と、一生懸命にバスの出口に移動している。
どうやら彼が降りるべき乗客のようだ。
ところがその青年、なかなか出口にたどり着けないでいる。
彼は白杖をついており、目が不自由だった。
バスの乗務員さんはそのことに気づいていないようだ。
「誰も降りないなら発車すっか」
とでも思ったのだろう。
ドアを閉めようとした。
反射的に、俺は声を張り上げる。
「すみません、降ります!」
降りる必要のないバス停だったけど、俺は青年の歩調に合わせ、ゆっくりとバスを降りる。
そうしないと、俺が助け舟を出したことを青年に知られてしまい、彼が恐縮してしまうと思った。
背後からの気配で、青年が無事、下車に成功したことを確認し、俺は足早に自宅へ。
ちょっと歩かされる羽目になったけど、なんか気分がいいので日記にしてみる。
たまには徒歩もいいもんだ。
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