夢見町の史
Let’s どんまい!
2011
February 19
February 19
どちらが主なんだか解ったもんじゃねえ。
俺の部屋で悪友が漫画を読んでいる。
ジンと酒を飲んだ翌日のことだ。
2人分の夕食を支度し、部屋に戻ってくるとジンは当たり前のような自然な口調で謎の言葉を口にする。
「なあ、めさ。ここってアレあるっけ?」
アレって?
「食べ物探すやつ」
食べ物を、なんだって?
「食べ物を探すやつだよ。アレなんて言ったっけなあ。ざっくりした説明で悪いんだけど」
確かに大雑把すぎて通じない。
食べ物を探すやつ。
何かのセンサーだろうか。
L字の棒が2本セットになっていて、食料に向けるとけたたましくブザーがビービー鳴るような見たことのない機械を、つい想像してしまう。
その変なセンサーは冷蔵庫に向かって「ココデス。食料ハココニアリマス」などととっくにご存知な情報をわざわざ大音量で教えてくれる。
「肉バッカデスガ、確カニ食ベラレマス。野菜ガ少ナイケド、デモ間違イナク食料デス。私ガ見ツケマシタ」
「うるせえ!」
そんな妙ちくりんな機械などうちにはない。
その旨を告げると、ジンは違う違うと首を横に振った。
「そういう物理的な物じゃなくて、なんていうの? 主人公が食いしん坊のやつ」
漫画かよ!
最初からそう言えよ!
トリコだろ!?
全巻あるよ!
ほら読め。
こうしてジンはお目当ての漫画を読みながら、うちでご飯を食べて帰りました。
俺の部屋で悪友が漫画を読んでいる。
ジンと酒を飲んだ翌日のことだ。
2人分の夕食を支度し、部屋に戻ってくるとジンは当たり前のような自然な口調で謎の言葉を口にする。
「なあ、めさ。ここってアレあるっけ?」
アレって?
「食べ物探すやつ」
食べ物を、なんだって?
「食べ物を探すやつだよ。アレなんて言ったっけなあ。ざっくりした説明で悪いんだけど」
確かに大雑把すぎて通じない。
食べ物を探すやつ。
何かのセンサーだろうか。
L字の棒が2本セットになっていて、食料に向けるとけたたましくブザーがビービー鳴るような見たことのない機械を、つい想像してしまう。
その変なセンサーは冷蔵庫に向かって「ココデス。食料ハココニアリマス」などととっくにご存知な情報をわざわざ大音量で教えてくれる。
「肉バッカデスガ、確カニ食ベラレマス。野菜ガ少ナイケド、デモ間違イナク食料デス。私ガ見ツケマシタ」
「うるせえ!」
そんな妙ちくりんな機械などうちにはない。
その旨を告げると、ジンは違う違うと首を横に振った。
「そういう物理的な物じゃなくて、なんていうの? 主人公が食いしん坊のやつ」
漫画かよ!
最初からそう言えよ!
トリコだろ!?
全巻あるよ!
ほら読め。
こうしてジンはお目当ての漫画を読みながら、うちでご飯を食べて帰りました。
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