夢見町の史
Let’s どんまい!
2010
December 11
December 11
バーのカウンター席で、男と男が無言のまま見つめ合う。
なんて書いたら誤解されてしまうだろうか。
行き着けのバーのマスターが誕生日を迎えられた。
仕事を終えた俺は祝うべく、BCBGの玄関をくぐる。
悪友トメが眠たそうに飲んでいたり、後からボスのK美ちゃんが来たりもした。
友人チーフは俺の隣に腰を下ろす。
俺の何かしらの発言にツッコミたいのか、衝動的に文句を言いたくなったのか解らないけれど、チーフが無言で俺の目をじっと見つめた。
何事かと思い、チーフが喋るまで俺も彼の目を正面から捉える。
2人とも、しばらくそのままの体勢でいた。
チーフが何も言わないものだから、俺の口が自然と開く。
「見つめ合うと、素直に、お喋りできない」
どっかの歌詞みたいな言葉にチーフは反射的に「うるせえよ!」と返してきた。
しばらく後。
またもやチーフの視線を感じ、見つめ合う。
「見つめ合うと、素直に、お喋りできない」
「次それ言ったらひっぱたくからな!」
チーフは桑田佳祐氏にトラウマでもあるのだろうか。
3度目。
俺とチーフの視線は交差しているのだが、やはり何も語ろうとしない。
俺が口を開こうとする。
同時に、チーフが平手打ちの準備をした。
なんで解ったのだろうか。
人は涙見せずに大人になれない。
なんて書いたら誤解されてしまうだろうか。
行き着けのバーのマスターが誕生日を迎えられた。
仕事を終えた俺は祝うべく、BCBGの玄関をくぐる。
悪友トメが眠たそうに飲んでいたり、後からボスのK美ちゃんが来たりもした。
友人チーフは俺の隣に腰を下ろす。
俺の何かしらの発言にツッコミたいのか、衝動的に文句を言いたくなったのか解らないけれど、チーフが無言で俺の目をじっと見つめた。
何事かと思い、チーフが喋るまで俺も彼の目を正面から捉える。
2人とも、しばらくそのままの体勢でいた。
チーフが何も言わないものだから、俺の口が自然と開く。
「見つめ合うと、素直に、お喋りできない」
どっかの歌詞みたいな言葉にチーフは反射的に「うるせえよ!」と返してきた。
しばらく後。
またもやチーフの視線を感じ、見つめ合う。
「見つめ合うと、素直に、お喋りできない」
「次それ言ったらひっぱたくからな!」
チーフは桑田佳祐氏にトラウマでもあるのだろうか。
3度目。
俺とチーフの視線は交差しているのだが、やはり何も語ろうとしない。
俺が口を開こうとする。
同時に、チーフが平手打ちの準備をした。
なんで解ったのだろうか。
人は涙見せずに大人になれない。
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