夢見町の史
Let’s どんまい!
2008
February 29
February 29
<かづき君の視点>
全く土俵の違う3人の表現者。
役者志望の僕、作家志望のめささん、シンガーソングライターのぴぃちゃん。
このメンバーで、何かできないだろうか。
最初に言い出したのは、めささんだった。
「例えばさ、ぴぃちゃんの曲を聴いて、俺がそれをイメージした物語を書くとするじゃん。そうすれば、ぴぃちゃんの曲を主題歌にした、俺による脚本で、かづき君が主役の舞台なんて出来るかなあ、って。もし実現したら素敵じゃない?」
それ以来、3人でちょくちょく集まっては打ち合わせと称した遊びが繰り広げられている。
今日も、めささんからの着信があった。
「もしもし、かづき君? ハア、ハア」
ちょっとした変態である。
どうしたんですか、めささん。
なんで息切れてはるんですか。
「今、チャリでさあ。後ろにでっかいテレビを積んで走ってるんだよね」
それは一体、何故に?
「貰っちゃったの。しかも今、向かい風で大変苦しいことに」
そんなタイミングで電話なんかしなきゃいいのに。
で、どうしはったんです?
「いやあ、次回の打ち合わせなんだけどね? ぴぃちゃんの曲が本当に素晴らしいんだよ。そのCDをかけながら話をしたいからさ、俺ン家で飲みながら打ち合わせるってゆうのはどうよ? と、思ったわけ」
ああ、なるほど。
僕は全然OKですよ。
「おー、そっかー。って、ああッ!」
どうしました、めささん!?
「テレビが! テレビが! あーッ! いや実はテレビ、自転車の後ろにくくりつけてるんだけどね? それでもテレビが重すぎて、今まさに落ちそうなんだ」
大ピンチじゃないですか。
「しかも今から最大の上り坂だぜ? 俺は家までたどり着けるのでしょうか?」
すみません、興味がありません。
「ま、いっか。じゃあ、次はぴぃちゃんに電話しておくよ」
はーい、了解です。
電話を切っためささんの吐息は、さっきよりも断然に激しい。
<ぴぃちゃんの視点>
めささんからの電話を、あたしは取るべきじゃなかったのかも知れない。
「ハア、ハア。ぴ、ぴぃちゃん? 今、ハア、電話、ハア、ハア。電話、平気?」
かなり興奮している様子が手に取るように解る。
この人、そういうアレだったんだ。
「あのさ、次回、俺ン家で飲まない? ハア、ハア」
嫌な予感、というか、いやらしい予感が確実にした。
この男は息をハアハア切らせながら、あたしを部屋に連れ込もうとしている。
どう返したらいいんだろうか。
「ハア、ハア、実はね? 今、ちょっと上ってて」
テンションが?
「ああッ!」
何をしていれば、そんなに切ない声が出せるのだろうか。
というか、この人は今、何をしていたのだろうか。
「あ! あーッ!」
もしかして、果てた?
「ハア、ハア。ぴぃちゃん、ごめん、俺、今、ピンチだから、というか、テレビがもう手遅れだから電話を切るね。ハア、ハア。あの、後でかけ直すから」
結構です。
なんというか、色々不安になった。
全く土俵の違う3人の表現者。
役者志望の僕、作家志望のめささん、シンガーソングライターのぴぃちゃん。
このメンバーで、何かできないだろうか。
最初に言い出したのは、めささんだった。
「例えばさ、ぴぃちゃんの曲を聴いて、俺がそれをイメージした物語を書くとするじゃん。そうすれば、ぴぃちゃんの曲を主題歌にした、俺による脚本で、かづき君が主役の舞台なんて出来るかなあ、って。もし実現したら素敵じゃない?」
それ以来、3人でちょくちょく集まっては打ち合わせと称した遊びが繰り広げられている。
今日も、めささんからの着信があった。
「もしもし、かづき君? ハア、ハア」
ちょっとした変態である。
どうしたんですか、めささん。
なんで息切れてはるんですか。
「今、チャリでさあ。後ろにでっかいテレビを積んで走ってるんだよね」
それは一体、何故に?
「貰っちゃったの。しかも今、向かい風で大変苦しいことに」
そんなタイミングで電話なんかしなきゃいいのに。
で、どうしはったんです?
「いやあ、次回の打ち合わせなんだけどね? ぴぃちゃんの曲が本当に素晴らしいんだよ。そのCDをかけながら話をしたいからさ、俺ン家で飲みながら打ち合わせるってゆうのはどうよ? と、思ったわけ」
ああ、なるほど。
僕は全然OKですよ。
「おー、そっかー。って、ああッ!」
どうしました、めささん!?
「テレビが! テレビが! あーッ! いや実はテレビ、自転車の後ろにくくりつけてるんだけどね? それでもテレビが重すぎて、今まさに落ちそうなんだ」
大ピンチじゃないですか。
「しかも今から最大の上り坂だぜ? 俺は家までたどり着けるのでしょうか?」
すみません、興味がありません。
「ま、いっか。じゃあ、次はぴぃちゃんに電話しておくよ」
はーい、了解です。
電話を切っためささんの吐息は、さっきよりも断然に激しい。
<ぴぃちゃんの視点>
めささんからの電話を、あたしは取るべきじゃなかったのかも知れない。
「ハア、ハア。ぴ、ぴぃちゃん? 今、ハア、電話、ハア、ハア。電話、平気?」
かなり興奮している様子が手に取るように解る。
この人、そういうアレだったんだ。
「あのさ、次回、俺ン家で飲まない? ハア、ハア」
嫌な予感、というか、いやらしい予感が確実にした。
この男は息をハアハア切らせながら、あたしを部屋に連れ込もうとしている。
どう返したらいいんだろうか。
「ハア、ハア、実はね? 今、ちょっと上ってて」
テンションが?
「ああッ!」
何をしていれば、そんなに切ない声が出せるのだろうか。
というか、この人は今、何をしていたのだろうか。
「あ! あーッ!」
もしかして、果てた?
「ハア、ハア。ぴぃちゃん、ごめん、俺、今、ピンチだから、というか、テレビがもう手遅れだから電話を切るね。ハア、ハア。あの、後でかけ直すから」
結構です。
なんというか、色々不安になった。
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ちなみにテレビは無事でした。
皆さん、こんばんは。
めさですよ。
同志が作った曲が、俺に想像できなかった世界をイメージさせてくださいました。
というわけで、次回は原作といった形で、とある短編をアップしたいと思っています。
ちょっと変わった世界観が展開することになると思います。
普段の日記より長文になりますけれど、是非ご覧いただければ幸いです。
なんか、3人ともめちゃめちゃ燃えてて、こういうのを相乗効果っていうんでしょうね。
超頑張ります!
めさですよ。
同志が作った曲が、俺に想像できなかった世界をイメージさせてくださいました。
というわけで、次回は原作といった形で、とある短編をアップしたいと思っています。
ちょっと変わった世界観が展開することになると思います。
普段の日記より長文になりますけれど、是非ご覧いただければ幸いです。
なんか、3人ともめちゃめちゃ燃えてて、こういうのを相乗効果っていうんでしょうね。
超頑張ります!
無題
最近風強いですね…まるでお約束のような展開に笑いが漏れました。
めささんの周りには多才な方が多くて、何かを創るきっかけや機会があって羨ましいです(*^_^*)予告なさった次回の短編も楽しみにしてます!頑張ってくださいね!
めささんの周りには多才な方が多くて、何かを創るきっかけや機会があって羨ましいです(*^_^*)予告なさった次回の短編も楽しみにしてます!頑張ってくださいね!