夢見町の史
Let’s どんまい!
2009
February 13
February 13
俺が知る限り、彼はトップクラスの変人だ。
こいつのせいで、俺にとっての青春の思い出はときに、人から「伝説」と呼ばれてしまうことがある。
悪友のトメが、職場のスナックに飲みに来た。
挨拶代わりの第一声からして一般的ではないところがまた彼らしい。
「俺さあ~、最近よ~、出会い系サイトにハマっててさ~」
いきなり飢えてる発言。
そもそも出会い系サイトって、ホントに出会えるの?
「おう。いつもいい感じになって待ち合わせしようかって話になってさ~。あいつら商売上手いよな~。丁度いいところでポイントが切れるよ~」
それって結構な金額になるんじゃねえのか?
「安いとこもあるんだけどよ~、基本的には金かかるよ~。相手のプロフィール見るときとか、返信するときにポイントかかるからよ~。それが嫌で退会しようとしても、出来ないしよ~」
え?
退会出来ない?
なんで?
「退会しようと思うじゃん? そんで退会画面まで進むと『ホントにそれで後悔しませんか?』って怒られるんだよ~」
お前の意思ってどこにあるんだ?
だいたいさ、サクラだって多いんだろ?
「おう、スゲー多いぜ? 見る?」
見る見る!
どこの時点でサクラだってことが解るのか、興味ある!
今見れるの?
ケータイ貸して!
「おら、これだよ」
なになに?
愛情を込めてエッチなことをして欲しい?
いきなりそっちの話かよ。
やる気満々だな。
「プロフィールの画像もスゲーぜ?」
どれどれ?
おお、めっちゃ可愛いじゃん!
でもなんでこの娘、いきなり片乳出してんの?
最初の段階で半裸になってる理由が知りてえよ。
「全くだよ~。誰に撮ってもらったんだって話だよな~」
確かに自分で自分を撮った構図じゃねえな。
少なくともこの娘には、自分のヌードを撮らせる何者かがいる。
「ちなみに最近はさ~、他のサクラの人と仲良くなっててさ~」
お前の楽しみ方が特殊だってことはよく解ったよ。
そのサクラの人とは、結構メールの応酬してんの?
「それがさ~、俺よ~、元々メール嫌いじゃん?」
ああ、そうだな。
今まで俺、お前からメアド教えてもらったことなんて1度もねえもん。
「だろ~? だからメール返すのが面倒でさ~」
なるほどな。
さっきから気になっているんだけどさ。
「ん?」
お前、最初「出会い系サイトにハマってる」って言ったよな?
「おう、ハマってるぜ?」
でもお前、相手がサクラだって簡単に見分けるし、しかも退会しようとしたじゃねえか。
要するにお前、何1つハマってねえよ。
なんで「ハマってる」って言うんだ。
「おう。スゲー面倒臭いぜ? 有料だしよ~」
つまりお前、なんにも楽しんでねえじゃねえか!
普通だったら「出会い系に手ェ出してるけどハマってはいない」みたいに取り繕うだろうに、なんでお前は逆なんだ。
自ら「ハマった」って、言ってるそばから興味持ってねえじゃん!
「暇つぶしに始めたんだよ~」
メール嫌いな人には向いていないってことに最初に気づかなかったんですか!?
悪友との酒盛りは続く。
こいつのせいで、俺にとっての青春の思い出はときに、人から「伝説」と呼ばれてしまうことがある。
悪友のトメが、職場のスナックに飲みに来た。
挨拶代わりの第一声からして一般的ではないところがまた彼らしい。
「俺さあ~、最近よ~、出会い系サイトにハマっててさ~」
いきなり飢えてる発言。
そもそも出会い系サイトって、ホントに出会えるの?
「おう。いつもいい感じになって待ち合わせしようかって話になってさ~。あいつら商売上手いよな~。丁度いいところでポイントが切れるよ~」
それって結構な金額になるんじゃねえのか?
「安いとこもあるんだけどよ~、基本的には金かかるよ~。相手のプロフィール見るときとか、返信するときにポイントかかるからよ~。それが嫌で退会しようとしても、出来ないしよ~」
え?
退会出来ない?
なんで?
「退会しようと思うじゃん? そんで退会画面まで進むと『ホントにそれで後悔しませんか?』って怒られるんだよ~」
お前の意思ってどこにあるんだ?
だいたいさ、サクラだって多いんだろ?
「おう、スゲー多いぜ? 見る?」
見る見る!
どこの時点でサクラだってことが解るのか、興味ある!
今見れるの?
ケータイ貸して!
「おら、これだよ」
なになに?
愛情を込めてエッチなことをして欲しい?
いきなりそっちの話かよ。
やる気満々だな。
「プロフィールの画像もスゲーぜ?」
どれどれ?
おお、めっちゃ可愛いじゃん!
でもなんでこの娘、いきなり片乳出してんの?
最初の段階で半裸になってる理由が知りてえよ。
「全くだよ~。誰に撮ってもらったんだって話だよな~」
確かに自分で自分を撮った構図じゃねえな。
少なくともこの娘には、自分のヌードを撮らせる何者かがいる。
「ちなみに最近はさ~、他のサクラの人と仲良くなっててさ~」
お前の楽しみ方が特殊だってことはよく解ったよ。
そのサクラの人とは、結構メールの応酬してんの?
「それがさ~、俺よ~、元々メール嫌いじゃん?」
ああ、そうだな。
今まで俺、お前からメアド教えてもらったことなんて1度もねえもん。
「だろ~? だからメール返すのが面倒でさ~」
なるほどな。
さっきから気になっているんだけどさ。
「ん?」
お前、最初「出会い系サイトにハマってる」って言ったよな?
「おう、ハマってるぜ?」
でもお前、相手がサクラだって簡単に見分けるし、しかも退会しようとしたじゃねえか。
要するにお前、何1つハマってねえよ。
なんで「ハマってる」って言うんだ。
「おう。スゲー面倒臭いぜ? 有料だしよ~」
つまりお前、なんにも楽しんでねえじゃねえか!
普通だったら「出会い系に手ェ出してるけどハマってはいない」みたいに取り繕うだろうに、なんでお前は逆なんだ。
自ら「ハマった」って、言ってるそばから興味持ってねえじゃん!
「暇つぶしに始めたんだよ~」
メール嫌いな人には向いていないってことに最初に気づかなかったんですか!?
悪友との酒盛りは続く。
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