夢見町の史
Let’s どんまい!
2009
February 10
February 10
人込みが大の苦手であるこの男が「初詣に行こう」とやかましい。
1人で行けと提案すれば、それは寂しいから嫌だとわがままを言う。
「違うの。厄払い的な意味なの。ここ数年、運気が悪い気がする。だからチーフ、俺のために行こうぜ初詣」
めさ、お前のその自分勝手さが運気低迷の原因だ。
「違うの。俺はちゃんとね? 俺のためだけに初詣に行こうと思っているわけなのだよ」
何1つ違わん。
なんで俺を巻き込むんだお前は。
「じゃあ正月早々、付き合ってもらうからー!」
じゃあってなんだ。
お前にとって会話ってなんなんだ。
そんなこんなで元旦。
新年最初の日から俺はめさと一緒に初詣に駆り出されることとなった。
なかなか広大な神社には人が多く、思った通りに進むことが出来ない。
俺は早くも心が折れ、帰りたくなる。
「あああ!」
めさが突如、大声を出す。
「ネックレスが無い! 10年以上も毎日付けてた、俺のネックレスがーッ!」
見ればめさは、首からぶら下がるチェーンをつまみ上げ、泣きそうになっていた。
どう見てもペンダントトップの部分が無くなっている。
「さっき駅でスキップしたときだ…」
めさのテンション、大暴落だ。
これで今日、こいつは人前でスキップなどしなくなるだろう。
俺は一応「早くお参りしような」と慰める。
境内に入ると、そこには縁起物の線香が焚かれていた。
大人5人ぐらいで手を繋いで輪になったぐらいに壷の直径は大きく、そこから煙が立ち昇っている。
体の悪い部分にその煙を浴びると具合が良くなるといわれている。
「あの煙も絶対に浴びたい。全身くまなく!」
もう2度と愛用品を落としたくないのだろう。
めさの気合は充分だった。
人々の進行はゆるやかで、少し前に進んだかと思えばすぐに止まる。
警官たちが配備され、入場者のペースを配分しているのだ。
俺たちは運良く、巨大な壷の横で静止することに成功する。
再び人が進み出すまでのしばらく、めさは煙浴び放題というわけだ。
「うおー! 全部俺のものだー!」
札束をばら撒いたときの金の亡者みたいなことを言いながら、めさは煙をその身にまぶす。
実に幸せそうだが、こいつには2つの計算外があった。
次に前進するまでの間が思いの他に長いことと、風向きだ。
煙の量がまた多い。
「い、息が…!」
縁起が良いはずの白煙がめさに襲いかかる。
人込みのために倒れることもできず、めさはその場でのた打ち回った。
「ぐあ! 目に! ああ! 目がー!」
天空の城かお前は。
その後、どうにかお参りを果たすと、今度はおみくじを引きたいと、まためさが騒ぎ出した。
長い列に並び、時間をかけておみくじを買い、落ち着ける場所まで移動し、そこで一斉に開ける。
「お! 俺は小吉か。めさはなんだった?」
訊くと彼は「凶って書いてある」とつぶやいた。
生まれて初めて、俺は凶のクジを目の当たりにした。
初詣のおみくじに凶なんて実際は入っていないと思っていただけに、この衝撃はなかなかだ。
「チーフ、神様って本当にいるのかな?」
独り言のように言う彼は、それはそれは遠い目をしている。
「なんで俺がこんな目に…。ちょっと破魔矢買ってくる…」
催眠術にでもかかっているかのように、めさはふらふらと売店に向かって縁起物を購入していた。
「居酒屋行くか」
「うん」
俺はめさの肩をポンポンと2度叩く。
「厄払いやお参りもしたんだから、これからはいいことあるって」
地元に戻る。
めさの自転車が盗まれていた。
俺は「めさって本当に面白いな」と褒めておいた。
1人で行けと提案すれば、それは寂しいから嫌だとわがままを言う。
「違うの。厄払い的な意味なの。ここ数年、運気が悪い気がする。だからチーフ、俺のために行こうぜ初詣」
めさ、お前のその自分勝手さが運気低迷の原因だ。
「違うの。俺はちゃんとね? 俺のためだけに初詣に行こうと思っているわけなのだよ」
何1つ違わん。
なんで俺を巻き込むんだお前は。
「じゃあ正月早々、付き合ってもらうからー!」
じゃあってなんだ。
お前にとって会話ってなんなんだ。
そんなこんなで元旦。
新年最初の日から俺はめさと一緒に初詣に駆り出されることとなった。
なかなか広大な神社には人が多く、思った通りに進むことが出来ない。
俺は早くも心が折れ、帰りたくなる。
「あああ!」
めさが突如、大声を出す。
「ネックレスが無い! 10年以上も毎日付けてた、俺のネックレスがーッ!」
見ればめさは、首からぶら下がるチェーンをつまみ上げ、泣きそうになっていた。
どう見てもペンダントトップの部分が無くなっている。
「さっき駅でスキップしたときだ…」
めさのテンション、大暴落だ。
これで今日、こいつは人前でスキップなどしなくなるだろう。
俺は一応「早くお参りしような」と慰める。
境内に入ると、そこには縁起物の線香が焚かれていた。
大人5人ぐらいで手を繋いで輪になったぐらいに壷の直径は大きく、そこから煙が立ち昇っている。
体の悪い部分にその煙を浴びると具合が良くなるといわれている。
「あの煙も絶対に浴びたい。全身くまなく!」
もう2度と愛用品を落としたくないのだろう。
めさの気合は充分だった。
人々の進行はゆるやかで、少し前に進んだかと思えばすぐに止まる。
警官たちが配備され、入場者のペースを配分しているのだ。
俺たちは運良く、巨大な壷の横で静止することに成功する。
再び人が進み出すまでのしばらく、めさは煙浴び放題というわけだ。
「うおー! 全部俺のものだー!」
札束をばら撒いたときの金の亡者みたいなことを言いながら、めさは煙をその身にまぶす。
実に幸せそうだが、こいつには2つの計算外があった。
次に前進するまでの間が思いの他に長いことと、風向きだ。
煙の量がまた多い。
「い、息が…!」
縁起が良いはずの白煙がめさに襲いかかる。
人込みのために倒れることもできず、めさはその場でのた打ち回った。
「ぐあ! 目に! ああ! 目がー!」
天空の城かお前は。
その後、どうにかお参りを果たすと、今度はおみくじを引きたいと、まためさが騒ぎ出した。
長い列に並び、時間をかけておみくじを買い、落ち着ける場所まで移動し、そこで一斉に開ける。
「お! 俺は小吉か。めさはなんだった?」
訊くと彼は「凶って書いてある」とつぶやいた。
生まれて初めて、俺は凶のクジを目の当たりにした。
初詣のおみくじに凶なんて実際は入っていないと思っていただけに、この衝撃はなかなかだ。
「チーフ、神様って本当にいるのかな?」
独り言のように言う彼は、それはそれは遠い目をしている。
「なんで俺がこんな目に…。ちょっと破魔矢買ってくる…」
催眠術にでもかかっているかのように、めさはふらふらと売店に向かって縁起物を購入していた。
「居酒屋行くか」
「うん」
俺はめさの肩をポンポンと2度叩く。
「厄払いやお参りもしたんだから、これからはいいことあるって」
地元に戻る。
めさの自転車が盗まれていた。
俺は「めさって本当に面白いな」と褒めておいた。
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ハッピーバースデイ♪
でも初夢では富士山に行く夢を見ためさです。
皆さん、おはようございます。
本日も溜めてしまいましたが、お祝いを心からさせていただきますね。
2/3 桜さん、誕生日おめでとうございます!
2/4 なお姉さん、誕生日おめでとうございます!
2/4 彩さん、誕生日おめでとうございます!
2/4 彩さんの息子さん、暁冬君も、たんじょうび、おめでとう!
2/6 ぴゅれ・はるさん、誕生日おめでとうございます!
2/10 ュゥさん、誕生日おめでとうございます!
皆さんの新しい1年もペンダントを無くしたり煙に苦しんだり凶を引いたり自転車を盗まれたりしませんように。
明るくハッピーな1年をお過ごしくださいね。
お誕生日、本当におめでとうございます!
皆さん、おはようございます。
本日も溜めてしまいましたが、お祝いを心からさせていただきますね。
2/3 桜さん、誕生日おめでとうございます!
2/4 なお姉さん、誕生日おめでとうございます!
2/4 彩さん、誕生日おめでとうございます!
2/4 彩さんの息子さん、暁冬君も、たんじょうび、おめでとう!
2/6 ぴゅれ・はるさん、誕生日おめでとうございます!
2/10 ュゥさん、誕生日おめでとうございます!
皆さんの新しい1年もペンダントを無くしたり煙に苦しんだり凶を引いたり自転車を盗まれたりしませんように。
明るくハッピーな1年をお過ごしくださいね。
お誕生日、本当におめでとうございます!
め、めささん…
すげぇや。
ここまで笑える不運な人は初めてみました(笑)
凶は数が少ない(入ってない神社もある)ので、逆に運がいいと考えたほうがいいですよ。
新年早々運を使い果たしたとも考えられますが…。
ここまで笑える不運な人は初めてみました(笑)
凶は数が少ない(入ってない神社もある)ので、逆に運がいいと考えたほうがいいですよ。
新年早々運を使い果たしたとも考えられますが…。
無題
めさサン!お祝いの言葉&笑いをありがとうございます(*゚ω゚*)めっちゃ嬉しい~♪"
ホント元気がでます☆+゚
めさサンらしすぎる現象で(笑〃
ュゥは自転車は盗まれていませんが,パンクはしましたー( ´∀`)
そして放置してありますww
本当にありがとうございます(〃∀〃嬉)♪♪
ホント元気がでます☆+゚
めさサンらしすぎる現象で(笑〃
ュゥは自転車は盗まれていませんが,パンクはしましたー( ´∀`)
そして放置してありますww
本当にありがとうございます(〃∀〃嬉)♪♪
ありがとうございます☆
今年もお祝いメッセージありがとうございます(≧∀≦)
いつも読んでま~す!
ペンダントや自転車は災難でしたが、お参りに行ったからこそ、その程度で済んだと思いましょうよ~
これからもがんばってください!
いつも読んでま~す!
ペンダントや自転車は災難でしたが、お参りに行ったからこそ、その程度で済んだと思いましょうよ~
これからもがんばってください!
無題
まるでネタかのごとき不運の連続でしたね。お疲れ様です。
でも神社の凶は、考えようによっては大吉よりいいんだとか。
凶のおみくじを木に結びつけることによって厄を払い、運気の向上を狙えると聞いたことがあります。大吉が出てもそれ以上はないですしね!
ちなみにどっかの神社ではおみくじに凶か大凶ばっかり入っていて、4人で行ったら1人が凶、2人が大凶、1人が小吉だったという話も聞きました。
きっといいことありますよ!
でも神社の凶は、考えようによっては大吉よりいいんだとか。
凶のおみくじを木に結びつけることによって厄を払い、運気の向上を狙えると聞いたことがあります。大吉が出てもそれ以上はないですしね!
ちなみにどっかの神社ではおみくじに凶か大凶ばっかり入っていて、4人で行ったら1人が凶、2人が大凶、1人が小吉だったという話も聞きました。
きっといいことありますよ!