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夢見町の史

Let’s どんまい!

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2024
May 15
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2009
October 13

 いつものように、お店を閉める頃になると俺たち従業員は大いに酔っ払い、誰もが酔拳の使い手みたいなことになっている。
 スナックの業務という名目でお酒を飲める幸せ。

「早く帰りますよ~っと」

 ふらふらしながら俺は財布からお店の鍵を取り出した。
 段取り的にはフロアレディたちを帰したあと、俺が戸締りをする流れだ。

 ところが。

 俺は流しにやり残した仕事を見つけてしまった。

 財布と鍵をカウンターの上に置き、洗い物の片付けを始める。

 後片付けに励む俺の正面、つまりカウンター越しに、フロアレディのAちゃんが座った。
 彼女も大変に酔っ払っており、果たして何を考えているのか、何も考えていないのか、俺には解らない。
 Aちゃんが満面の笑みを浮かべ、俺の財布をニコニコしながらいじり始めた。
 その様は本当に楽しそうで、時折り「んふふ」と微笑んでいて、まるで般若のような形相だ。

「よっし、オッケ~、お仕事完了よ~っと。じゃあAちゃん、帰ろう~」

 再び財布を手に、俺は店を出ようと鍵を用意する。
 はずだった。

「あれ?」

 鍵がない。
 お店の鍵が綺麗に消えてしまっている。

「Aちゃん、俺の鍵は? いや、うちの鍵じゃなくって、スマイルの鍵」
「ふはは!」

 Aちゃんは本当に楽しそうだった。

「めさ! あんたの後ろに女の霊がいる! あはは!」

 あははじゃねえよ。
 店の鍵はどこだ。
 ってゆうか、女の霊ってなんだよ、もー!
 ホントやだ。
 霊ってどんな?
 あと鍵は?

「めさ、憑かれてるー! はひゅぃ~」

 2度と発音できない溜め息と共に恐ろしいこと言うな!
 早く鍵返して~!
 怖いから家に帰りたい。
 眠って何もかもを忘れたい。
 鍵!

「ない!」

 そうですか。

 迎えの車を待つ間、Aちゃんはソファーで横になってぐーぐー言い出す。

 この女、夢の中に逃げやがった。

 脇腹を突いても起きる様子はなく、ついでに鍵もない。

 仕方なく、その日は別のフロアレディに全てを託し、Aちゃんが持っている鍵で戸締りをお願いして俺は帰宅をした。
 普段だったら俺も一緒に迎えの車を待つのだが、霊がどうのこうの言われて怖かったので彼女たちを置いて男らしく帰る。

 後日。
 Aちゃんは当時の記憶をがっつり無くし、ついでに俺の鍵も無くしていた。

「めさちゃん、ホントごめん!」

 お詫びということで買ってもらったコーヒーが美味しかったので、俺は「いいよいいよ」と笑顔で許す。
 ボスからスペアキーも貰ったし、問題なしだ。

「ホントごめんね~。あたし鍵、どこにやったんだろ」
「いいっていいって。どんまいどんまい」

 寛大な感じで、俺は缶コーヒーを飲み干した。

 しかし。
 この鍵の行方が後に俺を最大限に辱めることになる。

 後編に続く。

拍手[2回]

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2009
September 28
※怪談話で笑いが取れるのかどうか試してみたくて思わず挑戦。
 さっきアップした怖い話と内容は一緒なんだけど、なるべく怖がらせない書き方をします。
 でも一応、閲覧注意。

 俺と同僚のAちゃんが仕事後に談笑してたときの話なんだけど、アレはマジ嫌だった。

 朝の4時ぐらいで、まだ外が全然明るくない時間帯でね。
 スナックでの仕事が終わったから、俺とAちゃんだけ酔った勢いで語り合ってたわけよ。
 いつもならちょっと一服したらぼちぼち帰るんだけど、その日は俺もAちゃんも大酔っ払いでねー。
 そりゃいい感じに酔ってる奴が2人も揃えば話も弾みますよ。

 時間を忘れて雑談に夢中になってたのね。

 ああもー、アレはホントやばかった。
 マジでアレはナシだ。

 いやね、Aちゃんがさ、俺の話を遮って「めさ! 今の聞こえた!?」とか言い出すんだよ。

「え?」
「今あたしの横から女の声が聞こえた! めさ、聞こえてなかった!?」

 もうね、真面目な話、この時点で俺は自分の心臓の弱さを知った。
 女の声が聞こえたってなんだよ。
 マジ無理。

 Aちゃんめっちゃシリアスな顔になってるし、そういう冗談言う子じゃないし。

 しかもAちゃんの表情がマジすぎて般若みたいになっててさー、そっちもおっかねえ。

 でさ、俺としてはAちゃんの耳にどんなセリフが入ったのか、内容が気になるわけよ。
 いくら声が聞こえたって言っても単語1つだけだったとかならさ、Aちゃんの錯覚って可能性も出てくるじゃん。

 いや、100歩譲って霊でもいい。
 霊ってどこにでもいるもん。
 通行人と一緒。
 よく「この場所には霊がいます!」とか言い出す奴いるけど、霊がいない場所のほうが少ないっつーの。

 だから問題は、その霊が何者なのかって点なのよ。
 ただいるだけなら当たり前だし問題ない。

 だからAちゃんに聞こえたって声が「あー、たまには牛丼喰いてえー!」とか個人的な独り言だったらさ、そんな霊もう成仏しなくっていいよ。
 むしろあえて牛丼与えない。
 成仏させない。
 一緒に暮らせる。
 うちの店で雇う。

 逆にさ、「お前らを呪い殺してやる」って声だったら、これはアウト。
 呪われるのも殺されるのも単発でやられたって嫌なのに。

 優しい声で「タバコは体に悪いよ」とかでもアウト。
 俺に意を向けている時点で超怖えもの。

 だいたいさ、俺ぐらいチキンになると、この「声だけ」って現象が1番キツいのよ。
 姿が見えてたほうがまだマシ。

 だって見えてさえいればこっちから襲いかかれるじゃん。
 そこはオメー、相手が霊だったら女子供でも俺は鬼になる。
 人生初DVになるけど構わない。
 決着つけてやンよォ!
 とかマジ声で怒鳴って殴りかかる。

 でも声だけだとねー。
 そうもいかないよねー。
 奴ら霊たち、そういうこっちの事情、解ってやってんのかなー。
 ホント卑怯な連中だよ。

 いやね、Aちゃんが聞いた声がね、俺的にはアウト、オブ、アウトな内容だったのよ。
 アウト、オブ、アウト?
 アウトの中のアウトって言いたいんだけど、英語苦手だからそこは許して。

 もうね、アレはナシだわ。

 Aちゃんが聞いた声ってのが、

「いつまで喋ってるの?」

 無理だろこれはー。

 明らかにこっちに意識が向けられてるじゃん。
 しかも聞き間違えじゃなさそうな適度な長さ。

 あのさ、アメリカのコンサート会場みたいなとこ想像してもらっていい?
 めちゃめちゃ大きな会場で感動的な演奏とか始まるとさ、アメリカの人ってもの凄いテンションになって拍手しながら全員立つじゃん。
 ああいう感じで、俺の鳥肌が立った。

 だって「いつまで喋ってるの?」だよ?

 聞いた瞬間、俺もよせばいいのに眠らせてた霊感を呼び起こすわけよ。
 さすがに緊急事態だからね。
 シックスセンスを目覚めさせた。
 場合によっては俺の中のビーストも目覚めさせる。

 で、同時に霊のプロファイリングも始めちゃってるわけよ。

 確かに女の気配!
 じゃあこの女の目的は!?

 なんかその霊、明らかにAちゃんに対して「いつまで喋ってるの?」って言った節があってさ。

 自分でこういうこと言うの感じ悪いけど、俺が嫉妬されてるって考えちゃうじゃん。
 なんか、俺とAちゃんが仲良く喋ってるから霊がムッとして、「この女むかつくわ!」とかなって、嫌味が出たのかなあって。

 男って勘違いする生き物だから、俺のも勘違いであってほしい。
 俺は生身の人に好かれたい。

 あ、そうだ。
 今のこの記事、霊の人も見てるかも知れないから、一応書いておこう。

 俺は霊に対してDVだ。
 最初だけ優しいんだけど、すぐ逆ギレして暴力に走る。
 いや、もっと酷い。
 最初も優しくない。
 最初からキレる。
 だって怖いのがいけないんじゃん!
 ったく、ばかが。

 おっと、話が逸れた。

 えっとね、俺は一応、霊がいそうな場所に「いつまでいようがテメーにゃ関係ねえだろ!」って男らしく怒鳴っといた。
 で、長居してやってもいいんだけど、本当に怖かったから「そろそろ行きますかー」って感じで自然な態度で、Aちゃんを店に置いて男らしく帰った。

 帰りも着いて来られてそうな気配を感じたから、いきなり振り返って既に死んでる相手に対して「ぶっ殺すぞ」って男らしく凄んどいた。

 ってゆうかさ、俺が霊に好かれてるって説が実は的を得ていたとするじゃん?
 でさ、俺が実は霊フェチだったら2人の関係はどうなるんだろ?

 俺が気配を感じたとき、「俺もお前が好きだー!」とか言ったら付き合えるのか?
 それはちょっと凄いな。
 前代未聞じゃねえか。

 いや俺は細胞とか生身が大好きだからやらないけど、そういう感じでさ、付き合ってるときに死に別れるんじゃなくて、片方が死んでるときに出逢って付き合うってぶっちゃけどうなの?
 可能なの?
 誰かやってみてください。
 俺には無理です。

 ってゆうか、ああ、もー!
 これから店が終わったあと、俺はどこで一服したらいいんだよー!
 もー!
 ばかが。

拍手[3回]

2009
September 28
※怪談話につき閲覧注意。

 久しぶりの、それは霊現象だった。

 職場のスナックが深夜4時を過ぎる頃、お客さんたちは全員お帰りになられている。
 ボスや他のフロアレディたちはタクシーを待たせてあったので、やはり早々に店を後にしていた。

 照明を落とし、わずかに薄暗くしてある店内にはしたがって、俺とフロアレディのAちゃんだけが残っている。

 帰宅前のわずかな一時。
 タバコに火を着けると、俺はカウンター席に腰を下ろした。

 Aちゃんに「お疲れさーん」と労うと、彼女はふらふらとした足取りで「もー疲れたよー!」みたいなことを言い、近くの椅子に座った。

 仕事後の雑談タイムというやつだ。
 Aちゃんも自分の近くに灰皿を寄せ、タバコを咥えている。

 このときは俺もAちゃんもなかなか飲まされており、かなり酔いが回っていた。
 酔っ払いが2人も揃えば、他愛のない雑談にも熱が入る。

 タバコはいつの間にか3本目に達していた。
 すっかり夢中で話し込んでしまったのだ。

 俺が何かしらを喋っている、その最中。
 Aちゃんが急に真面目な顔をして俺の話を遮った。

「めさ! 今の聞こえた!?」

 え?

「今あたしの横から女の声が聞こえた! めさ、聞こえてなかった!?」

 いや、俺は別に。

「気のせい!? いや、絶対聞こえた! はっきり聞こえた!」

 なんて聞こえたの?

 問うとAちゃんは「聞こえたんだけど、おかしいなー」と首を傾げる。
 完全にシラフに戻っているようなAちゃんの表情を見るところ、冗談ではなさそうだ。

 一体何が聞こえたのか?
 という質問を何度しても、Aちゃんは何故かなかなか答えてくれなかった。

「いいからAちゃん、答えてってば! 何が聞こえたの!?」

 するとAちゃんは真っ直ぐと俺の目を見つめ、その声を再現する。

「いつまで喋ってるの?」

 朝と呼ぶにはまだまだ闇の深い、深夜での話だ。

拍手[1回]

2009
September 25
「おいおい、戦争でもおっ始めようってのか?」

「ブタはぶっ殺せ!」

「俺さあ、この戦いが終わったら結婚するんだ。こんなとこでくたばってたまるか!」

 いつか言ってみてえ。

 皆さん、おはようございます。

 今回はゆるゆる日記です。

 本当はシルバーウイーク中にたくさん更新する予定だったんです。
 長編小説「will」の続きも最近アップしてなかったら、早く書きたかったし。
 けれど、中学からの悪友、ジンが遊びにきて、久々に飲みまくってしまいました。

 二日酔いで起きて、だらだらと漫画を読んでいたジンに一言。

「ようジン。どうせ明日も休みだろ? 今日も飲もうぜ」
「いや今日は洗濯しないと」
「家飲みでいいよな。お金ないから」
「俺に洗濯をさせろ」

 これはもしかしたら洗濯ではなく、選択という意味なのかも知れません。

 それにしても飲みました。
 リットルじゃなくてガロン単位でした、アレは。

 同じく昔からの悪友であるトメを誘ったんですけれど、奴は夜の現場がめっちゃ入ってて無理とのこと。

 用事もないのに何故か電話をかけてきた友人チーフを強引に呼びました。

 ってゆうかね、チーフって基本クールなツッコミの人だから、滅多に謎めいたことってしないんですよ。
 だからこそ、未だにあの電話の意味が解りません。

 1本目の電話。
 用件、なし。
 めさハウスに誘うと、次のように断る。

「今ちょっと遠くにいるし、夜勤明けで眠いから帰って寝る。ジン君に洗濯させてやれ」

 そんなん言われたらさすがの俺も諦めますよ。

 しかし続きが。

 2本目の電話。
 用件、市場調査。

 市場調査の時点で意味が解りません。

 チーフ曰く、うちから近い店でご飯を食べているとのこと。
 めさハウスに誘うと、次のように断る。

「ジン君を家に帰してやれ。しかし、俺は行かん」

 いよいよ電話の動機が解りませぬ。

 3本目の電話。
 用件、市場調査。
 店を出て、めさハウスに向かっているとのこと。

 電話の度に近づいて来てる…。
 なんだかメリーさんみたいな男です。

 俺は俺で「もうパターン的にうちで飲むフラグ立ってるじゃん! なんで素直に遊びに来てくれないの?」と彼女のように怒る始末。
 正式に付き合う1歩前みたいな感じです。

 その日は朝の8時になってもまだ飲んでたなあ。

 ちなみに、うちにあったお酒は1.8リットルの焼酎だったんですよ。
 それが最初は8割ぐらい入っていました。

 飲み始める前の、ジンとの会話はこうです。

「ジン。一応、酒買っとく?」
「お前ン家、結構酒あったろ? さすがに要らねえだろ」
「だよなー! さすがに足りるよなー! 結構あるもんなー! こっちは2人しかいないんだし、足りなくなる理由がわかんねえよなー!」

 翌日の結論。
 一応買っておいてよかった。

 そんな感じでね、更新できなかったわけなんですけども、皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか?

 さて。
 せっかくのゆるゆる日記なので、たまには皆さんから頂いたメールの質問にお答えして、アップしたら家のお片づけをしたいと思います。

 では1通目。

willはもう書かないんですか? 続きが気になるんですけど」

 すみませんすみません。
 すぐ書きます。
 次はメリアさんのパートですよね。
 実は途中まで書き上がっているんで、すぐにさくさく書いちゃいます。
 次回は近未来的な世界観というか、科学力が凄い雰囲気になっていると思います。
 楽しみにしててもらえたら嬉しいです。

「大人の馬力でやった全力ドッヂボールの詳細が気になります!」

 あ、書くの忘れてました。
 でも、どうしよっかな。
 いやね、ドッヂボールそのものは面白かったんですよ。
 なんだけどアクシデントが特になくってですね、日記にしても面白みに欠けるかなあって感じだったんですよね。
 どうしよ。
 なんか、俺、誰よりも体力がなくって、息切れが早い早い。
 9割が20代前半でしたからねー。
 もの凄い速さで疲れましたよ。
 外野だったとき、飛んでったボールを走って追いかけたとき、俺は既に体力の限界を感じていました。
 翌日は全身が筋肉痛だったし。

 ちなみにね、めさVS全員って意味わかんない対決もやったんですよ。
 コートには俺1人で入ってて、他のみんなは外側でね。
 持ち寄った全てのボールを使いました。
 全てって言っても、さすがに何故かそこにあったソフトボールの使用は丁重にお断りしたんですけども。

 皆さんには想像できるでしょうか。
 四方八方からボールが飛んでくる恐怖を。

 俺がキャッチしたボールはそれ以降、使用できないってルールだったはずなんですよ。
 つまりボールを受け止めれば受け止めるほどボールの数が減っていき、俺が痛い思いをする確率が減るってゆうね。
 でも、なんでああなったんだろ。
 なんか、誰かが「めささんが1発喰らったら、使用できない死亡ボールが復活する」みたいなこと言い出して、俺は「そんなんダメ」って断言したんですよ。
 それなのに、何故か全員が「日本語ワカリマセン」みたいな人たちになってて、せっかく俺が取ったボールをね、勝手に持ってっちゃうんですよ。

 地獄の刑でこういうのありそうだなあって思いました。
 これをあと1万年続けるのじゃー!
 みたいな。

 あのとき来てくれたドッヂボールのメンバーたちに言いたい。
 人の心を取り戻せ。

 とまあこんな感じだったんでね、日記に書くには威力がないなあって思ってたんですけれど、今思った。
 面白いかも知れません。

 でも今書いちゃいましたからね。
 ドッヂボールのお話はこれでOKな感じでしょうか?

 あ。
 いっけね、こんな時間だ。
 ジンが散らかしていった漫画本とかお菓子のゴミ、片付けなくちゃ。
 チーフがお土産で買ってきてくれたパン粉は、どうしようかな…。
 なんでパン粉なんじゃろか。
 まあいいや。
 いつかなんかに使おう。

 それでは最後に。
 次回の日記は何がいいかをですね、せっかくだから皆さんにお訊ねしたいのです。
 どれがいいか、コメント欄にでもお寄せください。
 次回の更新に反映させたいと思います。

 1、こないだ実際にあった怖い話。
 怪談っす。
 めっちゃ怖かった。
 俺は呪われたのかも知れません。

 2、普段の日記。
 いいネタ仕入れてありますよ。

 3、長編小説willの続き。
 進行が亀ですみませぬ。

 4、その他。
 今回みたいなゆるゆる日記がいいって人もいるかも知れませんしねー。
 自由にリクエストしてやってください。

 それでは皆さん、次回またお逢いしましょう。

 戦に勝った戦国武将ぐらいお酒を飲んで、すこぶる具合が悪い。
 あの日はさすがにロシア人を超えた。
 めさでした。

 夜はスナックのお仕事だから、またあとで飲むんだなー、これが。
 あははん。

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2009
September 16
 安い定食屋さんでご飯をたくさん食べるよりも、おかわり自由のトンカツ屋さんで満腹になったほうが結果的には安上がりだ。
 何故ならば、少年漫画の主人公ぐらい俺はたくさん食べるから。

 しょうが焼き定食大盛りとチャーハンを頼むより、1180円のトンカツ定食を注文してご飯を3杯いただいたほうが断然にお得である。

 今日も馴染みのトンカツ屋に、俺は足を向ける。
 もういい歳とはいえ、まだまだ魚より肉のほうが好きだ。
 なんか豚喰いたい。

 おや?

 改めてメニューを見ると、俺は今まで見逃していたことに気がつく。

 1180円のトンカツ定食よりも安い品目があるじゃないか!
 チキンカツ定食880円だと!?
 なんてリバーシブル!

 相変わらずリーズナブルが出てこないことはさて置き。
 豚が好きだけど鳥も好きな俺ははやる気持ちを抑え、さっそくこのチキンカツ定食を注文することにした。

 オーダーを取ってくれたのは見慣れない女の子だ。
 おそらく新人のアルバイトなのだろう。
 どこかおどおどしていて、頼りなさそうに見える。

 俺が「チキンカツ定食お願いします」と注文すると、新人の女の子はか細い声で「はい、ヒレカツ定食ですね?」と返事をした。

 ちょっと待て。
 おかしくないか?
 どうやったらチキンカツがヒレカツと聞こえるのだ。

 ちょっと回想してみよう。

「チキンカツ定食お願いします」
「はい、ヒレカツですね?」

 この子にとって会話ってなんなんじゃろか。

 いや待て俺。
 俺は耳が悪いし、この子の声は小さい。
 聞き間違えたのは俺のほうかも知れないじゃないか。
 そうであった場合、俺こそがチキンカツをヒレカツと捉えたことになり、「どうやったらチキンカツがヒレカツと聞こえるのだ」という心のツッコミは自分自身に当てはまることになってしまい、とても恥ずかしい。

 しかもこの子、自信がなさすぎて「はい、ヒレカツですね?」の言葉を明らかに俺に向けていない。
 ちょっぴり激しい独り言か、もしくは予行演習みたいに見える。

 と、考えているそばからバイトの彼女は調理場の人に「ヒレカツ1つお願いしまーす」などと口走った。
 ような気がする。
 そのヒレカツはまあ、俺のじゃなくて、他のお客さんのオーダーなのかも知れないし、俺の聞き間違いである可能性もある。
 黙って料理を待とうじゃないか。
 なんだかんだでチキンカツが作られるに違いない。
 結果オーライだ。

 こうして、俺の前にはヒレカツが届いた。

 いやいや、これをヒレカツと決めつけるのはまだ早い。
 衣で包まれているので、豚肉なのか鶏肉なのか、見た目での判断は難しい。
 俺が知っているチキンカツとは形が違って見えるけど、この店オリジナルのチキンカツである可能性を無視することはできない。
 食べてみよう。

 よし、間違いない。
 これはヒレカツだ。

 店にクレームをつけるべきだろうか。
 いやしかし、俺の今までの常識が間違っていた場合だってある。
 味覚だけでこれをヒレカツと思ってしまったが、限りなく豚に近い鳥を使っていた場合、この店のチキンカツはこんな味になるのかも知れない。

「これはヒレカツじゃないか」と文句を言っても、「はあ? 何言ってんですか。それチキンカツですよ?」と返されては心が折れる。
 傷つくぐらいじゃ済まないだろう。

 さて、どうしたものか。
 ヒレカツは1280円。
 大打撃だ。
 たまに自分へのご褒美で注文するメニューだ。
 いつも頼むトンカツ定食よりもさらに高い。
 この店はそんな商売の仕方をするのか。
 実にあざとい。

 取り合えず、ご飯をおかわりしておこう。

 ふと見上げると、レジでは店長らしき男性とさっきの新人の子が一緒になって「申し訳ございません」とお客さんに何度も頭を下げている。
 きっとオーダーを取り間違えて、ヒレカツか何かを出したのだろう。

 これで俺は完全に苦情を言うタイミングを失ってしまった。
 俺までが「注文と違う」と文句を言ったら、あの子はさらに気まずくなり、店長からも必要以上に怒られてしまうに違いない。

 チキンカツじゃないと文句を言えない俺がチキンだ。

 そもそも俺はご飯をおかわりしてしまっている。
 そこまでヒレカツを食べておきながら「オーダーが間違っている」では人として間違っている。
 最初の一口で苦言を呈するべきだった。

 後悔してももう遅い。
 仕方ない。
 ご飯をもう1杯貰っておこう。
 ついでに味噌汁もおかわりだ。
 ヒレカツめちゃめちゃ美味しい。
 幸せだ。
 これが880円のチキンカツとはとても信じられない。
 ご馳走様でした。

 レジで会計を済ませ、店を出る。
 俺の財布の中からは、何故か1280円が消えていた。

 世の中、不思議なことばっかりだ。

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プロフィール
HN:
めさ
年齢:
48
性別:
男性
誕生日:
1976/01/11
職業:
悪魔
趣味:
アウトドア、料理、格闘技、文章作成、旅行。
自己紹介:
 画像は、自室の天井に設置されたコタツだ。
 友人よ。
 なんで人の留守中に忍び込んで、コタツの熱くなる部分だけを天井に設置して帰るの?

 俺様は悪魔だ。
 ニコニコ動画などに色んな動画を上げてるぜ。

 基本的に、日記のコメントやメールのお返事はできぬ。
 ざまを見よ!
 本当にごめんなさい。
 それでもいいのならコチラをクリックするとメールが送れるぜい。

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 必要なものがあったら遠慮なく気軽に、どこにでも貼ってやって人類を堕落させるといい。
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