夢見町の史
Let’s どんまい!
2009
June 08
June 08
ここのところずっと暇だった職場のスナックだけど、土曜日は一気にお客さんが入った。
なのに店側の人間はフルメンバーじゃなくて、とてもじゃないけどおもてなしするには人が足りない。
忙しそうに伝票を書きながら、ボーイのめささんがつぶやく。
「あと2人は女の子が欲しいよね」
初出産を終えたあとのタフな嫁みたいなセリフだが、確かに人手不足だ。
あたしは頷く。
「久々に働いてる感ありますよね」
「あ!」
めささんが「いいこと思いついた!」と表情を輝かせる。
「ねえ、Hちゃん、誰か友達とかにピンチヒッター頼めない?」
ああ、なるほど。
急遽、誰かにフロアレディをやってもらうという作戦だろう。
「それなら、いとこに電話してみましょうか?」
「おおー! それ最高! ダメ元でいいから連絡取ってもらっていい? 俺も近所の女友達に頼んでみる」
カウンター席のお客さんは、そんなあたしたちのやり取りを耳にし、ニューフェイスに会えるかも知れないと期待に胸を弾ませていた。
ところが、あたしのいとこは普通に「今日は無理」とのこと。
これにて、めささんの女友達に頼るしかなくなった。
めささんは3人ほどに一気に電話をかけている。
その姿はまるで「俺の名を言ってみろ。めさだぜ? フロアレディをこなせる女子の1人や2人、すぐに呼び出してみせるさ」と頼もしさを周囲にアピールしていた。
お客さんもあたしも、じっとめささんが通話を終えるまで見守る。
やがて携帯電話をポケットに仕舞うと、めささんはニヤリと不敵に笑み、お客さんたちに向かって胸を張る。
「え~、皆さんにご報告があります!」
その様はまるで「俺の人脈は凄いんだぜ」と言わんばかりだ。
「本日はなんと、今ご覧のメンバーのみで営業させていただきます!」
誰も呼べていなかった。
なんか腹立つ。
なのに店側の人間はフルメンバーじゃなくて、とてもじゃないけどおもてなしするには人が足りない。
忙しそうに伝票を書きながら、ボーイのめささんがつぶやく。
「あと2人は女の子が欲しいよね」
初出産を終えたあとのタフな嫁みたいなセリフだが、確かに人手不足だ。
あたしは頷く。
「久々に働いてる感ありますよね」
「あ!」
めささんが「いいこと思いついた!」と表情を輝かせる。
「ねえ、Hちゃん、誰か友達とかにピンチヒッター頼めない?」
ああ、なるほど。
急遽、誰かにフロアレディをやってもらうという作戦だろう。
「それなら、いとこに電話してみましょうか?」
「おおー! それ最高! ダメ元でいいから連絡取ってもらっていい? 俺も近所の女友達に頼んでみる」
カウンター席のお客さんは、そんなあたしたちのやり取りを耳にし、ニューフェイスに会えるかも知れないと期待に胸を弾ませていた。
ところが、あたしのいとこは普通に「今日は無理」とのこと。
これにて、めささんの女友達に頼るしかなくなった。
めささんは3人ほどに一気に電話をかけている。
その姿はまるで「俺の名を言ってみろ。めさだぜ? フロアレディをこなせる女子の1人や2人、すぐに呼び出してみせるさ」と頼もしさを周囲にアピールしていた。
お客さんもあたしも、じっとめささんが通話を終えるまで見守る。
やがて携帯電話をポケットに仕舞うと、めささんはニヤリと不敵に笑み、お客さんたちに向かって胸を張る。
「え~、皆さんにご報告があります!」
その様はまるで「俺の人脈は凄いんだぜ」と言わんばかりだ。
「本日はなんと、今ご覧のメンバーのみで営業させていただきます!」
誰も呼べていなかった。
なんか腹立つ。
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