夢見町の史
Let’s どんまい!
2009
August 16
August 16
俺の祖母が他界したのは、1999年のことでした。
ばあちゃんっ子だったこともあって、俺としては非常に切ない気持ちに。
ところが。
ばあちゃんの葬式の最中、俺は喪に服すどころか、笑いをこらえる羽目に陥ってしまうのでした。
お焼香って、あるじゃないですか。
地域によっては違うのかも知れませんけれど、ティッシュペーパーの箱ぐらいのサイズの、木箱に乗っているアレです。
左半分にはお灸のように炭が山型に積まれており、炎を出さずに燃えています。
右側にある香料を、その炭にくべてゆくのです。
香料をくべる際、一摘みした香料は己のおでこに一旦近づけてから、木箱左側の炭に落とし、これを場合にもよりますが1回から3回繰り返します。
やがて弟の番が回ってきました。
俺の弟は、前の人の動作を何も見ていなかったのでしょうか。
彼は香料を摘み、おでこに当てると、ちょっと手を伸ばして全然関係のないツボに香料をパラパラと入れていました。
3回も。
たまりません。
ばあちゃん、孫の中に1人、バカがいるよ。
妹もプルプルと震えています。
涙をこらえる感情ではなさそうでした。
弟は無関係のツボに香料をひとしきり投入すると、今度は合掌すべく両手を合わせようとします。
パァン!
パァン!
手を叩く弟。
誰かこいつを摘まみ出せ。
ばあちゃんに願掛けするな。
ばあちゃん、ごめんな。
弟にはよく言って聞かせておくよ。
今年もちゃんと兄弟で墓参りに行くからね。
取り合えず俺の弟は、よそ様の葬儀に出席させてはマズい人物です。
弟よ、兄貴はツラいですよ。
ばあちゃんっ子だったこともあって、俺としては非常に切ない気持ちに。
ところが。
ばあちゃんの葬式の最中、俺は喪に服すどころか、笑いをこらえる羽目に陥ってしまうのでした。
お焼香って、あるじゃないですか。
地域によっては違うのかも知れませんけれど、ティッシュペーパーの箱ぐらいのサイズの、木箱に乗っているアレです。
左半分にはお灸のように炭が山型に積まれており、炎を出さずに燃えています。
右側にある香料を、その炭にくべてゆくのです。
香料をくべる際、一摘みした香料は己のおでこに一旦近づけてから、木箱左側の炭に落とし、これを場合にもよりますが1回から3回繰り返します。
やがて弟の番が回ってきました。
俺の弟は、前の人の動作を何も見ていなかったのでしょうか。
彼は香料を摘み、おでこに当てると、ちょっと手を伸ばして全然関係のないツボに香料をパラパラと入れていました。
3回も。
たまりません。
ばあちゃん、孫の中に1人、バカがいるよ。
妹もプルプルと震えています。
涙をこらえる感情ではなさそうでした。
弟は無関係のツボに香料をひとしきり投入すると、今度は合掌すべく両手を合わせようとします。
パァン!
パァン!
手を叩く弟。
誰かこいつを摘まみ出せ。
ばあちゃんに願掛けするな。
ばあちゃん、ごめんな。
弟にはよく言って聞かせておくよ。
今年もちゃんと兄弟で墓参りに行くからね。
取り合えず俺の弟は、よそ様の葬儀に出席させてはマズい人物です。
弟よ、兄貴はツラいですよ。
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