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夢見町の史

Let’s どんまい!

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2024
May 21
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2007
December 21

 カウンター席には、Y氏が先に着席していた。

「お、Yさん、こんばんは」
「ども」

 手短に挨拶を済ませ、俺もカウンターの空席に腰を下ろす。

 最近は忙しかったり貧乏だったりで、すっかり馴染みのアメリカンバーから遠のいてしまっていた。
 だから、イージーバレルでゆったりと飲むのは久しぶりのことだ。
 もうすぐクリスマスだというのに、サンタやツリーのが飾られていないところが、いかにもこのお店らしい。

「めさ君、これ」

 前触れなく、Y氏は俺に小さな包みを差し出してきた。

「え!? 何々!?」

 突然のプレゼントに、俺は嬉しそうに困って慌てふためく。

「なんでなんで!? これ何!? 今日って俺、誕生日でしたっけ!? きゃー!」

 お前の誕生日は来月である。

「あ! じゃあもしかして、クリスマスプレゼント!? イエスッ!」

 キラキラした目で、俺はY氏を直視した。
 彼は煙草の煙を吐いて、そしてフッと笑う。

「違う。昔めさ君から貸してもらった本」

 文庫本を返すのに、わざわざ紛らわしい梱包を施していたY氏。
 これはこれでサプライズである。

 ところが俺には、Y氏に本を貸した記憶なんてない。

「俺、Yさんに本なんて貸しましたっけ?」

 訊ねながら、せかせかと中身を取り出した。
 すると、5年ぐらい前に無理矢理Y氏に貸しつけた推理小説が出現。
 瞬時に全ての合点がいく。

 謎は解けた。
 俺は彼に頼まれてもいないのに本を貸していた。
 すっかり忘れてた。

「よく覚えてましたね、この本のこと。貸した俺が忘れてた」
「部屋の掃除をしてたらね、たまたま出てきたんだ」

 つまり、5年で返ってきたのは早かったということなのかも知れない。

「ちぇ。クリスマスプレゼントなのかと思ったのに」

 唇をとんがらせていると、すかさずマスターがフォローを入れてくれる。

「めさ君、ちゃんと本の中身をチェックした? Yさん気を利かせて、1万円ぐらい入れてくれてるかもよ?」

 なんだってェ!?

 仕舞った文庫本を再び取り出し、パラパラとページをめくる。
 俺の心の中では既に、福沢諭吉が10人ぐらいで大爆笑していた。

「なんだよう、Yさぁん。凝ったことするなあ。ニクイ!」

 気味が悪いぐらいの満面の笑みだ。

 しかし、ない。
 10人どころか、福沢さんなど1人もいない。

 眼光鋭く、俺はYさんを見た。

「どういうことです?」

 こんな酷い仕打ちは初めてだ。
 ショックの色が隠せない。

「Yさん、何か入れ忘れてますね」
「え!? 何も忘れてないよ!」
「やだ。入ってないもん。もう1度貸します」

 Y氏に強引に本を押し付け、俺は「次こそちゃんと入れといてね!」と強く念を押した。

 Y氏、何も悪いことしてないのに。

拍手[1回]

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2007
November 20
 格闘技を習っている者が、街の喧嘩で素人相手に不覚を取ることが、たまにある。
 喧嘩には審判がつかないため、スタートの合図がない。
 格闘家にとっては、いつ戦闘を始めていいのか判らないのだ。
 流れが判らないままに喧嘩が始まってしまい、気づけばバッチリやられてしまう。

 格闘家を大別してしまえば、全ての戦闘に対応する気構えでいる武道家気質の者と、あくまでエレガントにルール内で体術を表現するスポーツマン気質の者とがいる。
 これは、レベルが高いか低いかの問題ではない。
 戦う姿勢、ジャンルが違うという話だ。

 なーんて話題でトメと盛り上がった。
 テーマは、武道家とストリートファイターが街で戦うことになっちゃった場合について、だ。

 空手道部時代から引退後までトメとは、「どっちが強いか白黒つけたい。ってゆうか組み手が好きで好きでたまらない。マジ勝負が特に好き」などといった謎な理由で幾度となく拳を交え合った。
 見てる人がドン引きするぐらい双方ボコボコになったり、血だらけのまま2人してファミレスまでご飯を食べに行ったりした仲だ。

 トメも俺もドMのクセして、武道家タイプに当たる。
 お化けが怖くて1人で夜道を歩けない2人なのに、気構えとしては武道家気質なのである。

 そんな俺たちでも、街の喧嘩は怖いと思っている。
 意外に思われるかも知れないが、想像しただけでも、正直めちゃめちゃ恐ろしい。

 ストリートファイターは最初の段階で、「あっあ~ん?」などとわけの判らない疑問符を口にしながら、顔から先に近づいてくる。
 頭を上下にかくかくと動かし、まゆ毛を困ったかのようにハの字にし、

「あっあ~ん?」

 なんてミステリアスな行動であろうか。
 意味が解らない点が多く、とにかく不気味だ。

 顔面というのは、目や耳、鼻や口などといった重要な機関が集中している部分である。
 その顔を無防備に晒すどころか、どんな攻撃もヒットする間合いまで、わざわざ向こうから近づいてきてくれる。
 ご丁寧な人になると、両手をポケットに入れたままというサービスぶりだ。
 自ら両手を封印し、驚くべきことに歩きで、危険な間合いに顔から入る。
 何がしたいのだろうか。
 キス?

 俺とトメには勇気がないから、相手に対して顔から近づくことなんて、とてもじゃないができない。
 近距離から攻撃されては、どんな防御も間に合わないからだ。
 構えもしない体勢でフルパワーの攻撃を受ければ、カルシウム的な何かが折られてしまうに違いない。

 にもかかわらず、だ。
 彼らはまず、「私の顔面は鋼鉄製です」と言わんばかりに顔から近づいてくるのだ。
 めちゃめちゃ怖え。
 残念な人か達人かの、どっちかとしか思えない。

 街の喧嘩屋と呼ばれる人種にも、もちろん強者は多くいらっしゃる。
 しかし俺が知る限り、そんな強者でも「あっあ~ん?」は絶対にやらない。
 ある一定の間合いに入ることの危険さを熟知しているからだ。

 したがって、「あっあ~ん?」をやる人は、そんな猛者の想像すら超えた達人である可能性がある。
 もしくはホモの人。

 もちろん「あっあ~ん?」が威圧行為のつもりであることぐらいは解る。
 でも、命まで賭けてやることなのだろうか、威圧って。
 成功しても相手がちょっとビビるだけ。
 下手すれば、運が良くても重症だ。
 リスクが大きすぎる。
 何を考えているのだ。
 何がしたいのだ。
 告白?

 ホント超怖い。
 雨とか全部よけちゃうレベルの人なのだろうか。
 あるいは不老不死?
 実は立体映像?

 そもそも「あっあ~ん?」って、何を訊ねているのだろう。
 そうです、ジャスコはあっちです。
 それで納得してくれるのであろうか。
 何族の言語だ。

 戦闘力が未知数の相手に対し、顔から入る自信。
 そんな自我は、俺にもトメにもない。
 目を潰されたらどうしよう、顎を割られたらどうしよう、唇を奪われたらどうしよう。
 様々な不安でどっきどきになるはずだ。
 ちょっと鍛えた者の手足は人間の反射速度よりも速く動くことぐらい、こちらはとっくに解っている。

 だいたい「あっあ~ん?」の最中に思わず手を出してしまったとすると、まず間違いなく先方は鼻などを押さえつつ涙目で、「テメー汚えぞ!」などと怒り出すであろうから、始末に終えない。
 汚いって、何がだ。
 反則だ、みたいに叱られても困る。
 これでは気疲れしてしまう。

「でもトメ、考えてみたらさあ、問題は顔から入ることじゃねえぞ?」
「んあ?」
「最初の段階で顔から入るって奴が、世の中うじゃうじゃいるってことのほうが問題だろう。誰もが弱点を隠すどころか堂々とさらけ出して、徒歩で正面からこっちに…。ひゃ~! 考えただけでもマジおっかねえ」
「だよなあ。俺だったら怖くて、近づいて来た時点で殴っちまうよ~」
「ですよねー。でもそりゃオメーのほうが怖えよ」

 そうこう話して、やがて結論に達する。

 顔から「あっあ~ん?」は危ないです。
 色んな意味で。

拍手[4回]

2007
November 14
 我が社から販売されている伝説の飲料水、アラビアンオアシス――。
 その水を飲めば、潤う代わりに、必ず何かを失う。
 恋愛成熟、家庭円満、商売繁盛。
 風邪も治るし、ちょっとした不老不死にもなれる。
 でも、あの頃の情熱はもう戻ってこない…。

 みたいなことを書こうと思っていたら、営業の人に「それは別の機会にお願いするよ」とやんわり止められる。
 じゃあ、どんな切り口で宣伝しようかな。

 営業課のOさんに声をかけられたのは、自分の仕事が終わってチャリでしゃしゃしゃ~って帰ろうって思っていた頃だ。
 聞けばこの度、楽天のフリーペーパーやホームページにて自社の商品を紹介することになったのだという。

「締め切りが明日なんだけど、それまでにアラビアンオアシスの宣伝文を書かなきゃいけないんだ。めさ、書いてくんない?」

 腕の鳴る申し出である。
 俺はニヒルに笑んで、Oさんに歯を見せた。

「俺もう、お家に帰りたい」
「そこをなんとか! 短文だから書いてくれよ」

 うちの会社はラウンドリサイクルといって、産業廃棄物のリサイクルを主に行なっているのだけれど、どういうわけかドバイから飲料水を輸入して、販売もしている。
 最近ではファミリーマートからも購入が可能だ。
 頑張ってる頑張ってる。

「簡単にちゃちゃっと書いてくれたらいいから」

 販売部数を伸ばしたいらしく、Oさんは必死だった。
 お礼を期待して、引き受けることにする。

「文字数はどれぐらいです?」
「350文字まで」
「はッ! 350? 俺クラスにもなれば、3文字あれば充分ですよ」

 水です。
 これで3文字だ。

「そんなの俺でも書けるよ!」

 ですよねー。
 じゃあ真面目に。

「真面目な文章もいいんだけど、堅苦しいのもアレだろう? ちょっと砕けた感じで書けないかなあ?」

 そうっすねー。
 こういうのはどうです?

 硬度64度という値は、私たちが普段から慣れ親しんでいる水道水の硬度と同じで、pH7.4は血液のペーハーと一致します。
 と、営業のOが言っていました。
 詳しくは知りません。

「俺、名指しされるの?」

 大丈夫です。
 苦情はこちらまで!
 って感じでOさんのケータイ番号も文中に入れますから。

「そこだけこっそり、めさの番号に置き換えるからいい」

 構いませんとも。
 どうせクレーム入っても俺、「自分バイトだから解らないっす」って言うもん。

「それ、いいなー。俺もこれからはそう言おうかなあ」

 他にも、こういうのはどうです?
 アラビアンオアシスって、実際に砂漠でろ過された水じゃないですか。
 実在するオアシスの巨大水脈から汲んでるんでしょう?
 それを連想させるようなキャッチコピーを作るんです。
 例えば、こんな感じの。

「なんと年間数万人の旅人を助けています!」

 どこ調べのデータか解らないことを書くの。
 おびただしい数の旅人が、何の目的で砂漠をうろちょろしているのかも解んないの。
 でも、それがいい感じじゃね?
 世間を混沌の渦に巻き込みましょう!

「面白いけど駄目だ!」

 真面目な大人だなー。
 じゃあ、次の案。

 ドバイとかいうよく分からない国から持ってきたナチュラルミネラルウォーター。
 あ。
 ミネラルウォーターとナチュラルミネラルウォーターって、微妙に違うんだって。
 頭に「ナチュラル」って付く水は、熱処理とかをしてないらしいんだ。
 なんか、逆にありがたいよね。
 でね?
 なんか喉、渇かない?
 だから飲めよ、不思議な国の水。
 罰ゲームだと思って、さあ早く!
 いやいや、違うんだ。
 いつも何かと疲れが溜まってるだろうと思ってさ。
 純粋な親切心だよ。
 お前が入っている生命保険とは何の関連性もありません。
 ちなみにね?
 ドバイのセレブたちもご愛飲しているらしいぜ?
 あそこの高級ホテルでも出されている水なんだ。
 セレブたちが飲めるようなありがたい水を、お前ら飲まなくっていいのかよ?
 いやいや、変な意味じゃなくて。
 そういういやらしい計算じゃなくって、親切親切。
 人助けだよ。
 人助けだと思って、飲んでやってください。

「やっぱ真面目に書いてもらおうかな」
「俺もそれがいいと思いますよ」

 ホントはちゃんとした飲料水なわけだし、結局は普通に書いてしまった。
 普通に書いたってゆうか、チラシにある文章から有効な部分を抜き出して、組み合わせ編集をし、ちょいと書き足しをしただけ。

「これでどうです?」
「いいね! めさ、ありがとう!」
「いえいえ、お礼なんて、いつでもいいですから」
「いつでもいい? よし、分かった」
「やっぱお礼は今週中で!」

 事務所を後にし、俺は溜め息をつく。

 冒険、したかったなあ。

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2007
October 29
 へっ。
 俺としたことが、ドジっちまったみてえだ。

 全身を駆け巡る激痛を、事の他すんなりと受け入れる。
 体の自由が利かない事実も、俺は瞬時に自覚していた。
 慌てることなく平静な気分でいられることが、我ながら意外だ。

 思い返せば今まで、俺は何も考えずにただ走り続けるだけだった。
 行く先はどうせ平凡な道なのだと高をくくり、暗闇でもお構いなし、考えなしに明かりもつけず、ただ走るだけだった。

 とうとう焼が回ってきちまった。
 ザマァねえぜ。

 自嘲気味な笑みが漏れる。

 こんな人生も悪くねえ、か。
 心からそう想う。
 強がりではなかった。

 俺を心配しているのだろう。
 背後からは、視線を感じていた。

 俺に構うな。
 お前はお前の道を行け。
 なあに、俺も少し休んだら、すぐに後から追うさ。
 だから、とっとと先に行けよ。

 最後の気力を振り絞って立ち上がり、俺はまるで平気な素振りを見せる。

 ほうら、俺はピンピンしてるだろう?
 解ったら先に行け。

 そう、それでいい。
 お前には、帰りを待つ奴がいるんだろう?
 俺の心配なんぞをする暇、ねえだろうが。

 見送る際、俺は知らん顔を意識していた。
 自分の心情を、傷みの度合いを、知られたくなかったからだ。

 相手が素直に先に行ってくれたことが、本当によかったと想える。
 もっとよかったことは、涙を悟られなかったことだ。

 完全に1人になるまで、背筋を伸ばして無傷を装う。
 やがて辺りが静寂に包まれて、俺は無言で膝をつく。


※翻訳有りバージョン。

 へっ。
 俺としたことが、ドジっちまったみてえだ。

※会社の帰り道、チャリでこけました。

 全身を駆け巡る激痛を、事の他すんなりと受け入れる。
 体の自由が利かない事実も、俺は瞬時に自覚していた。
 慌てることなく平静な気分でいられることが、我ながら意外だ。

※どう工夫すればカッコイイ日記にできるかなあって、反射的に考ちった。
 動けないぐらい痛いのに。

 思い返せば今まで、俺は何も考えずにただ走り続けるだけだった。
 行く先はどうせ平凡な道なのだと高をくくり、暗闇でもお構いなし、考えなしに明かりもつけず、ただ走るだけだった。

※ライトのつけ忘れ。
 普通にしゃしゃしゃ~って走ってました。

 とうとう焼が回ってきちまった。
 ザマァねえぜ。

 自嘲気味な笑みが漏れる。

 こんな人生も悪くねえ、か。
 心からそう想う。
 強がりではなかった。

※オイシイって気持ちがあるじゃん、こういうのって。
 知り合いに見られていないせいで、派手なリアクションを取りたくても取れないような状況が逆にオイシイ。

 俺を心配しているのだろう。
 背後からは、視線を感じていた。

※後ろにいた車が心配そうに止まってくれたんよ。

 俺に構うな。
 お前はお前の道を行け。
 なあに、俺も少し休んだら、すぐに後から追うさ。
 だから、とっとと先に行けよ。

※俺がうずくまったとしたら、きっとこのドライバーの人は降りてきてくれるんだろうなあって思ったのね?
 なんか車の止まり方とかから、そんな親切な気配とかしててん。

 最後の気力を振り絞って立ち上がり、俺はまるで平気な素振りを見せる。

 ほうら、俺はピンピンしてるだろう?
 解ったら先に行け。

※心配されるのが申し訳ないから頑張りました。

 そう、それでいい。
 お前には、帰りを待つ奴がいるんだろう?
 俺の心配なんぞをする暇、ねえだろうが。

 見送る際、俺は知らん顔を意識していた。
 自分の心情を、傷みの度合いを、知られたくなかったからだ。

 相手が素直に先に行ってくれたことが、本当によかったと想える。
 もっとよかったことは、涙を悟られなかったことだ。

※変な話、股間もぶつけてたから、若干泣いてた。

 完全に1人になるまで、背筋を伸ばして無傷を装う。
 やがて辺りが静寂に包まれて、俺は無言で膝をつく。

※すんごい痛い。
 CG?
 みたいな感じで飛んだもの自分。
 みんなに見せたかったです。

拍手[1回]

2007
October 27

 ちっ。
 もう3日も過ぎているじゃないか。
 どうしても書きたい記事があったのに、完全にタイミングを逃してしまった。

 できることなら、10月24日にこの日記を書きたかった。

 彼の名は、チーフとでもしておこうか。
 チーフは、歌手として活躍しておられる木村カエラさんの大ファンだ。

 以前、俺がカエラさんのCDを買った時は、チーフが謎の怒りに燃え始めていた。
 それほどまでにチーフは、木村カエラさんのことが大好きなのだ。

「めさ、お前、木村カエラのCD買ったんだって?」

 うん、買ったよ。

「そうか。買ってしまったものは仕方ない。そこは我慢してやろう。でも、もう2度とカエラにかかわるな」

 カエラさんは国家機密か何かなのだろうか。

「いいな? もう2度と、他の木村カエラのCDを買うな」

 木村さんもまさか、こんなところで営業妨害されているとは思うまい。

「もうこれ以上、俺のカエラに手を出すなよ? いいな」

 言いたいことは山ほどあったが、この場は取り合えず「はーい」とお行儀よく返事をしておく。

 俺がカエラさんの別のCDを購入したのは、チーフに怒られてから数日後のことだ。

 携帯電話を開き、わざわざこっちからチーフに連絡を入れる。

 もしもし、チーフ?
 今、電話平気?
 あのね?
 また木村カエラのCD買っちゃった。
 えへへ。

「めさ? お前は、なんで意地でも俺の言いつけを守らないんだ?」

 あのね?
 リルラリルハが入ってるやつ!
 買っちゃったーん。

「お前はなるべく早くに死ね」

 やだよーん。
 うひひ。
 ごめんちょー。

 俺は人の神経を逆なでする天才なのであろう。
 電話は一方的に切っておいた。

 さて。
 そんな話はさておき。
 俺は3日前に、どうしても書きたいことがあった。

 10月24日は、俺の大切な人の誕生日だ。

 カエラ、ハッピーバースデイ。
 お祝いが、ちょっと遅くなってしまったよ。
 ごめんごめん。
 でも俺、毎日のようにお前のことを考えてるぜ。
 誕生日、おめでとう。
 いつも俺のために唄ってくれて、ホントありがとうな。
 愛してるぜ。

 あ、そうそう。
 チーフはタレントの小西真奈美さんのことも、めっちゃ大好きだったな。

 いいタイミングじゃないか。

 今日、10月27日は、俺の大切な人のバースデイだ。

 真奈美、誕生日おめでとう。
 ごめんな?
 いつもメール返せなくって。
 困ったことがあったら、またいつものように相談に乗るからな。
 気軽に言ってくれよ?
 ハッピーバースデイ、真奈美!
 愛してるぜ。

 くふふ。
 これでまたチーフに怒られる~。
 ららら~。
 超楽し。

※以下、チーフの人は読まないでください。

 木村カエラさん並びにファンの皆様。
 小西真奈美さん並びにファンの皆様。
 調子こきました!
 本当にすみませんでした!

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プロフィール
HN:
めさ
年齢:
48
性別:
男性
誕生日:
1976/01/11
職業:
悪魔
趣味:
アウトドア、料理、格闘技、文章作成、旅行。
自己紹介:
 画像は、自室の天井に設置されたコタツだ。
 友人よ。
 なんで人の留守中に忍び込んで、コタツの熱くなる部分だけを天井に設置して帰るの?

 俺様は悪魔だ。
 ニコニコ動画などに色んな動画を上げてるぜ。

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 ざまを見よ!
 本当にごめんなさい。
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