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夢見町の史

Let’s どんまい!

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2024
May 11
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2008
July 18
「今日はなんだか、家に帰りたくないなあ」

 意を決した乙女が発するOKサインとしか思えないこの言葉を、俺は最近よく耳にする。
 いや、よく耳にするどころではない。
 1日に1回は必ず聞くし、多い場合だと短時間で3回といった大盤振る舞いだ。

 ところが俺は、毎回決まって1人で帰宅する。

 ここ最近、うちに勝手に住み込んでいる輩がいるのだ。
 そいつには、出来れば人生レベルで会いたくないし、人に会わせるのも嫌だ。

 自宅のセキュリティは確かに甘いけれど、だからって勝手に住み着くか?
 追い出そうにも、怖くて実力行使に出られない。
 逆ギレして戦えば勝てる相手ではあるが、怪我をされても困る。

 先日は敬語になって、恐る恐る提案してみたものだ。

「あの、恐れ入りますが、ここはその、俺の家だったりするんですよね。なので、その、できれば他に行っていただけないかなあ、なんてね! えへへ」

 8本足の同居人は、極限まで腰を低くしている俺を鮮やかにシカトした。

 クモという響きからして既に怖いので、俺はこの虫のことをアイリーンと呼んでいる。

 この文章を綴っている今も、彼女はこの部屋のどこかに存在していて、尻からわけの解らない糸を出しているに決まっているのだ。
 想像するだけで恐ろしい。

 そもそも尻から糸って何だ。
 何で構成されているのだ、その糸は。
 木綿か?

 今回のアイリーンは困ったことに、直径が4センチ程度。
 俺をショック死させるのに充分なサイズだ。

 神様はどうしてこのようなゾイドみたいな生物を創られたのだろうか。
 ちゃぶ台の下で安心して足を伸ばすこともできない。

 アイリーンがうっかり俺の足などに触れてみろ。
 舌噛んで死ぬぞ。
 もしくは爆発する。

 だいたい今、奴はどこに潜伏しているのだ。
 最後に見たのは本棚の裏に、凄まじいスピードで隠れる姿だ。
 何か変なものを産んではいないだろうな。
 怖いので確認はしていない。

 そもそも奴は1人なのか?
 まさか大家族で引っ越してきてはいないだろうな?
 お前は遊牧民か。

 仮に奴が単独ではないとすると、俺が見たのは実は1番下っ端のアイリーンで、もっと巨大な真のアイリーンが他に控えているのではないか。
 勝てる気がしない。

 友人から殺虫剤を使ってはどうかとのアドバイスも受けたが、そんなことをしたら駄目である。
 アイリーンは害虫ではないのだ。
 むしろ害虫を食す、人間の味方なのである。

 それがどうして、あのデザインなのよ。
 UFOキャッチャーに入っていても違和感のない姿に進化していてほしかった。
 マスコットキャラみたいな恰好で、声優さん顔負けの可愛い声を出せるようになっていてほしかった。

「ぼくはアイリーン! 困った虫は、ぼくが食べちゃうからね! 安心して暮らしてね!」

 だったら育ててもいい。

 それが本物のアイリーンときたらどうだ。
 手の平サイズのモンスターではないか。

「我が輩はアイリーン。諸君らが嫌悪する害虫どもは、我が輩が消化液で動きを止め、じわりじわりと喰い尽くしてくれようぞ。頭からもしゃもしゃとな! 安心して暮らすが良い」

 安心なんてできるか。
 まさかこんなにグロテスクなセリフを日記に書く日が来るとは思わなかった。
 お食事中の皆さん、すみません。

 それにしても、この落ち着かない気分はどうだ。
 こうしている今も、アイリーンは可愛くないほうの姿で、俺の背後をちょこまかとしているかも知れないのだ。

 そう考えると、今度は怖くて振り返ることができない。
 こんな家、もう嫌。

 これから仕事で家を後にするけれど、やはり帰ってくるのが億劫になるだろう。
 それで俺は、いつもの言葉を口にするのだ。

「今日はなんだか、家に帰りたくないなあ」

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2008
July 17
 拝啓、土方威風君へ。

 威風君、お元気ですか?
 威風君が九州に旅立って、まだそんなに日は経っていませんが、君のことだからきっと楽しくやっているでしょう。

 俺たちで立ち上げた劇団「りんく」のことが心配で、君はちょくちょく電話をかけてくれますね。

「稽古とか公演までには絶対に帰ってくるから」

 そう告げてくれる君の、看板役者としてのプレッシャーや責任感。
 それらが伝わってきて、俺はなんだか嬉しい心地がしています。

 8月に開催する予定の、りんく主催のオフ会。
 看板役者がまさかの欠席。
 びっくりして、君を責めたこともありましたね。

「旅に出るって勝手に決めるな!」

 その際、君が放った切り返しには、さらにびっくりしたものです。

「だって仕方ないやん」

 何がどう仕方ないのか全く解らず、いささか混乱しました。

 これには他の仲間もみんな呆れてしまい、何名かは「威風君は信用できない」と愚痴をこぼす始末です。

 でもね?
 威風君。
 俺は仲間として、劇団の主催者として、いや、威風君の友として。
 そのような君への反対意見には毅然とした態度で、威風君の知らないところで、実はいつも断言しているんですよ。

「威風君? あいつはそういう男だよ」

 ナイス理解。
 イエスッ!

 ところで威風君。
 公演前に配布する予定の、チラシのことを忘れていました。

 役者さんたちに集合してもらい、それぞれの写真やチラシの表紙を撮影する予定なのですが、さすがに九州から関東に戻ってくるのは無理でしょう。
 どうすんの。

 最悪、表紙は君抜きで撮らなくてはいけません。
 もの凄い主役がいたものです。

 学校の集合写真みたいに、丸くカットした欠席者の写真を表紙の右上に貼り付けるしかありません。
 なんて斬新なチラシでしょうか。

 あ。
 今気づいたのですが、それはそれで面白いかも知れません。
 やっぱり問題なかったです。
 大丈夫です。

 そうそう、威風君。
 チーフっているじゃないですか。
 いつも冷静に俺たちにツッコミを入れてくれる、あの年上の男友達のことです。

 チーフにね、先日いきなり怒られたんですよ。

「めさ! オメーんとこの看板役者がよォー!」
「どうしたのチーフ?」
「俺の誕生日プレゼントに、こんな物よこしやがった!」

 見ると、君のフォトアルバムでした。
 しかも普通にピースとかしてるような写真じゃなくて、しっかりした構図で撮られた物ばかり。
 橋の上で空を見上げている君の横顔だとか、タバコに火をつけようとするうつむいた君。

 撮影した方の腕があるものだから、逆にイラっときました。

 俺の誕生日には、本当に何もしなくていいですからね。
 いやマジで。

 あ、そうそう。
 これからチーフにも手紙をしたためようと思うので、君への便りはこの辺にしておきます。

 それじゃあ、くれぐれも体に気をつけて。
 ってゆうか、続きは面倒臭いからあとで電話します。
 じゃーねー。



 拝啓、チーフへ。

 いつもお兄さん役、お疲れ様です。
 先日は飲み足りないとわがままを言ってしまって、ごめんなさい。
 それでも、なんだかんだ文句を言いながら、うちまで来てお酒に付き合ってくれたチーフが好きです。

 俺は今、チーフもご存知の通り、スナック「スマイル」で働いています。
 たまに飲みに来てくれて、実は何気に感謝しているんですよ。

「せっかく飲みに来たのに、なんでお前が俺を接客するんだよー!」

 普段だったら部屋飲みだから数百円で飲めるシチュエーション。
 なのにお店だから、同じ顔合わせなのに数千円かかってんの。
 お疲れ様です。

 閉店後、チーフは何故か文句を言いながらうちまで来ますよね。

「ったく、今日もお前ン家かよー」

 すみませんチーフ。
 呼んでません。

 誘われても誘われていなくても、なんでリアクションが同じなんですか。
 むしろ断っても着いてくるじゃないですか。
 翌日は昼の仕事の面接だって言ったじゃないっすか。
 なんで朝まで飲むっすか。
 おかげで二日酔いっすよ。
 面接、よく受かったもんっすよ。
 だいたいなんで俺、敬語なんすか。

 ってゆうか、真の文句はこれからっすよ。

 そりゃ飲んでる最中は会話も弾んで、正直楽しいっすよ。
 でも、どうしても1つだけ、あれだけは許せなかったっすよ。

 チーフ。
 あなたはとんでもない物を、うちに置き忘れていきました。
 威風君のフォトアルバムです。

 何故か大量のジャガイモまでありましたけれど、そっちは大丈夫です。
 忘れたままでいてください。

 いやね?
 彼のフォトアルバム、最初のページからいきなりスカして写ってるものだから、気が遠くなってしまったんです。
 あれは体に悪い。

 だからチーフ、お願い!
 早く取りに来て!
 お酒ぐらいいくらでも付き合うから!

 ああもう、面倒だからあとで電話します。
 じゃ、お疲れっしたー!

 追伸・お2人へ。
 1枚だけ、威風君がもの凄い表情で写っている写真、あるじゃないですか。
 唯一のカメラ目線で撮られた、あの常軌を逸した写真です。
 爆発したのかと思うぐらいに髪が乱れ、到底シラフとは思えない気の抜けた表情。
 見た者全ての気力をなぎ倒しかねない、あの腹立たしい傑作のことです。
 あれ、チラシに使うかも。
 ってゆうか使いたい。
 どうしよう。
 本当に使っちゃったら。

拍手[0回]

2008
July 14

「12月まで旅に出るだって!?」

 めささんがピヨピヨ怒ってる。

「お前、なんで行くって決定する前に俺や他のメンバーに相談しねーんだよ! 8月にやる劇団『りんく』のオフ会、看板役者なしでどうすんの! だいたい旅って、どこに!?」

 九州まで。
 彼女に逢いに。

「全国クラスの恋しやがって、お前は寅さんか!」

 その喩え、なんか好きやなあ。

「反省の色がねえ! リアルに切腹のシーンとか書いてやろうか!」

 まあまあ、めささん。
 あんまり怒ると血圧が上がるよ?
 もうええ歳なんやし、体には気をつけんと。

「うおおおお! お前…! 大ッ嫌い!」

 相変わらず騒がしい人や。

 いつものアメリカンバーで、俺は友人や劇団の仲間らを招いて、自分の送別会を開いていた。
 でもなんか、みんな俺に対して冷たい雰囲気や。
 イージーバレルって、こんな店やったっけ?

「へえ、チェス出来るんだ?」

 めささんは俺なんかそっちのけで、テーブルの上にチェスの駒を並べ始めとる。

「チェスが出来るって言っても私、ルールを知ってるってだけで、凄く弱いですよ?」
「大丈夫大丈夫。せっかくだから一局打とうよ。そうだ! どうせだから何か賭けようぜ」

 めささん、チェスじゃなくて、俺を見てください。

「賭け、ですか? でも私、ホント弱いんですよ?」
「大丈夫だってば。じゃあ思い切って、威風君の旅を賭けよう」

 ん?
 めささん、今何と?
 俺の旅を賭けるって、どういう意味?

「俺が勝ったら、威風君は安心して旅立てる。でも、もし君が勝ったら威風君は関東から出られない。旅は中止だ」

 それって他人が勝手に決めていいこと?
 めささんが負けたら、俺、九州に行けへんやん。

「おい、そこの不安げなビーバーみたいな顔した役者!」

 え、俺?
 何?

「心配すんな。俺が負けると思うのか? ぜってーにお前を旅に出させてやるぜ」

 賭け自体を中止にしたらええやん。

「いいから黙って見てろって。相手は素人の女の子だぜ? ハンデをつけて、左手でやってやる」

 チェスのハンデになっとらん。

 ところが、めささん。
 俺が文句を言ってもお構いなしで勝負を始める。

 めささんはめっちゃ作った声で、「威風の旅立ちは邪魔させねえぜ」などと言い放ち、次々と駒を動かしてゆく。
 対戦者の女の子はたじたじで、あたふたとした態度だ。
 めささんの大人げなさが、今回限りは頼もしい。
 俺の出発を勝手に賭けられていることには釈然としないけど。

「そこだ!」

 めささんが小さく鋭く怒鳴る。
 そして、

「フッ! すまねえな」

 心強い言葉が聞こえた。
 対局はなんと、ものの5分でカタがつてしまったようだ。

「威風君、見ろ」

 基盤を示し、めささんが胸を張っている。

「俺の負けだ。ごめんちょ」

 負けたのーッ!?
 ごめんちょじゃねえよ!
 俺、旅立てないの!?

「勝負で負けたんだ。諦めるしかねえだろう」

 あんたが勝手に提案した賭けで、あんたが勝手に負けたんやん!

「いやね? 違うの。彼女、強かったの」

 あんたが劇的に弱いんやんか!

「大丈夫、運命だから」

 大丈夫なもんか!
 運命の意味が解らん!

「さてと、じゃあ次は誰だ。他にチェスのルールを知ってる者は?」

 これ以上、まだ何か続ける気なの!?

「あ、僕、一応は前にやったことがあるんですけど」

 名乗り出るな青年!

「ほう、君か。じゃあ、何を賭ける?」
「そうですねえ。100円とか?」
「いや、そういうんじゃなくて、威風君に関することがいい」

 なんでピンポイントで俺なんだよ!

「じゃあ、めささんが負けたら、威風さんに坊主頭になってもらうとか?」
「髪ならまた生えるから駄目だ。もっとトラウマになるようなことを賭けたい」
「と、いいますと?」
「そうだなあ。威風君は一応、りんくの看板役者じゃん?」
「ええ」
「で、うちってさ、バンド隊がいるじゃない」
「はい、いますね」
「俺が負けたら、威風君は看板役者なのに、マイクスタンドとしてステージに立ってもらおうぜ」
「それ面白い!」

 面白いけどやりたくないよ!
 マイクスタンドの役なんて、やったことないよ!
 そもそもマイクスタンドが役じゃないよ!

「電球とかたくさんつけて、世界一派手なマイクスタンドになってもらおう」
「そうしましょう!」

 盛り上がるな!

「威風君、聞いてくれ」

 なんだよ!

「俺は今から、彼とチェスで勝負する。俺が勝ったら、君は主役のままだ。でも万が一、俺が負けるようなことがあれば、威風君は次の旗揚げ公演でマイクスタンドになってもらう」

 やめてしまえ、そんな賭け!

「俺が負けると思うのか? うちの大事な看板役者をマイクスタンドになんて、絶対にさせねえからな!」

 デジャヴかよ!
 さっきと同じ展開やん!
 しかも、なんでちょっと嬉しそうな顔してんだよ!

「さあ、勝負開始だ。悪いが全力でいくぜ?」

 めささんの瞳が妖しく光り、最初の1手を打つ。

 俺は5分後に、めささんから次の言葉を聞くことになるやろう。

「えへへ。また負けちった。マイクスタンド、頑張ってちょ」

 この夜から、俺のあだ名はマイクになりました。

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2008
July 05
 実にハレンチなことである。

 職場のスナック「スマイル」は、俺以外は全員女性スタッフで構成されている。

 そんな状況だからなのか、最近は店内で痴漢が多発するようになった。
 従業員の1人が集中的に尻を触られてしまうのだ。

「いいケツしてんじゃねえかよ~」
「ちょ、やめてください」

 しかもこのセクハラは、なんと営業時間中に行われているのである。

「へっへっへ。ホントいいケツしてるじゃねえか」
「や、やめてください! 大声出しますよ!」

 お客様が見てるじゃないですか!
 との抵抗も空しく終わる。

 水商売とは、このような辱めを受けてしまうものなのだろうか。

 そもそも、このハレンチ行為は従業員同士で行われているのだから絶句せざるを得ない。

「ほらほら~」
「ああー! お母さ~ん!」

 ちなみに、尻を撫でられているのが俺だ。
 お客さんに挨拶をしていても、お構いなしだ。

「初めまして、めさと申します。男の人が店にいて、びっくりなさったでしょう? 実は以前、何年かここでボーイみたいなことをさせてもらってたんですよ。最近カムバックさせてもらっ…、だから俺の尻を触るなァ! なんなんだ、この店は!」

 普通、逆じゃなかろうか。

 まさかやり返すわけにもいかないし。
 毎日泣き寝入りである。

拍手[2回]

2008
June 30
 ショッキングな出来事が2件、立て続けに発生した。
 転職し、スナックSに復帰して早々、これだ。

 1つ目。
 お客さんにいきなり「ほしのあきに似てる」って言われた。

 大抵のことに慣れていたつもりだったけれど、これはさすがに反応に困った。
 マジですかーって喜ぶのは、なんか男として間違っている気がする。
 だからといって「失礼な!」って怒るほど失礼なことでもない。

 咄嗟に、「そう言われて、俺はどうしたらいいんですか」と困ったような照れたような、おそらく2度と再現できないぐらい微妙な顔をしておいた。
 リアクションとしてもやはり微妙。
 思った以上に自分の引き出しが少ないことに気づいて、ちょっぴり凹んだ。

 2件目の事件。

 入店前にコンビニに寄り、夕食を買い込む。
 ご飯の上にグラタンをかけて食べるのが俺は好きで、久々に食べたくなったのだ。
 ドリアみたいな感覚で、美味しく頂ける。
 
 熟考を重ねに重ね、丁寧にグラタンをチョイスする。
 会計を済ませ、心なしか早足になって、まだ誰も来ていないスナックSに入る。

 はやる気持ちを抑え、席に着く。
 俺は慎重かつ大胆に、ご飯とグラタンの蓋を外した。

 これから食すグラタン丼は、言うなればオリジナルのドリアだ。
 自分の好みで選んだグラタンを惜しげもなくぶっかければ、そこには小さな楽園が待ち構えているはずだ。
 自然と笑みがこぼれる。

 俺の心の中で、ハイテンションなアナウンスが流れた。
 さあ、いよいよ白米にグラタン投入です!

 わくわくしつつ、俺は力強くスプーンを構え、グラタンをかき出す。

 次の瞬間。
 俺が買ったのはグラタンではなく、ドリアであることが判明した。

 一瞬にして笑顔が凍りつく。
 人生のリセットボタンを探したい衝動に駆られた。

 ご飯にご飯かけてどうする。
 主食同士をぶつけて、どうするの。

 もはや涙も出なかった。

 俺はなんて可哀想なんだろう。
 素でそう思った。

 だって何の迷いもなくご飯にドリアぶっかけてるんだよ?
 しかも若干嬉しそうに。
 ただのばかじゃね?

 だいたい、どうして誰も見ていないのだ。
 せめて誰かいてくれたら、笑い話にできたのに。

 外では雲行きが変わり、今にも雨が降り出しそうな夜空が広がっていました。

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プロフィール
HN:
めさ
年齢:
48
性別:
男性
誕生日:
1976/01/11
職業:
悪魔
趣味:
アウトドア、料理、格闘技、文章作成、旅行。
自己紹介:
 画像は、自室の天井に設置されたコタツだ。
 友人よ。
 なんで人の留守中に忍び込んで、コタツの熱くなる部分だけを天井に設置して帰るの?

 俺様は悪魔だ。
 ニコニコ動画などに色んな動画を上げてるぜ。

 基本的に、日記のコメントやメールのお返事はできぬ。
 ざまを見よ!
 本当にごめんなさい。
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